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シモカネ/家電ネット販売の低迷で自己破産、負債総額37億円

2010年08月30日 / 経営

帝国データバンクは8月30日、シモカネ(資本金1000万円、下関市椋野町3-18-12、代表真部良孝氏、従業員35名)が同日に山口地裁下関支部へ自己破産を申請し、破産手続き開始決定を受けたと発表した。

同社は、1919年(大正8年)に創業した金物卸を、51年(昭和26年)2月に法人改組した。92年2月に商号を下関金物(株)から現商号に変更、96年11月からは中古車販売事業を手掛け、その後、賃貸マンションや駐車場などの不動産賃貸事業も展開していた。

主力事業となっていたインターネットによる家電製品販売は、薄型テレビ、エアコン、カーナビなどを多岐にわたる商品を扱っていた。低価格で一般個人や業者への販売を行い、2008年1月期には年売上高約98億6500万円を計上するなど着実に業容を拡大、県内トップクラスの業容規模を誇る家電総合卸業者に成長していた。

2008年秋以降は、景気悪化に加え、エコポイント制度の利用できる商品は家電量販店に来店して購買する傾向が強くなったうえ、これまで取引額の大きかった得意先の1社に回収トラブルが発生し、同社への販売が激減したことも重なり、2010年1月期の年売上高は約53億8000万円に低下、2期連続最終赤字となった。

もともと運転資金需要が活発で、不動産賃貸事業を展開する際の資金需要も借入金を膨らませたうえ、回収トラブル発生が資金繰りを狂わせたことにより、2010年1月には金融機関への借入金返済を棚上げするなど資金繰り計画の見直しを進めていた。こうしたなか、2011年1月期に入っても売り上げは回復に至らないまま、資金繰りはひっ迫し、支え切れず今回の措置となった。

負債は約37億8000万円が見込まれる。

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