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武屋/食肉加工卸、破産手続き開始

2014年02月19日 / 経営

帝国データバンクによると、武屋は2月5日、さいたま地裁から破産手続き開始決定を受けた。負債は2012年11月期末時点で約30億円だが、その後変動している可能性があるという。

1985年6月に設立。1987年12月に事業内容を食肉卸に転換し、食肉の加工卸と加工食品の製造を手がけていた。食肉は国産牛が90%程度で山形牛、米沢牛、薩摩西郷牛、那須高原ハーブ牛などのブランド牛を扱い、牛枝肉などのブロックカット、スライスなどの一次加工を主とするほか、食肉のパックなども手がけていた。

加工食品部門では、ローストビーフ、ハム・ソーセージ、ベーコン、チャーシューなどの製造・加工も行っていた。得意先は食品メーカー、食肉卸業者、外食産業を含む小売店などで、2004年11月期には年売上高約94億7800万円をあげていた。

2007年11月には戸田市に工場(フードセンター)を開設。全室オゾン殺菌システムを導入し、最新設備を駆使して徹底した温度・湿度管理、衛生管理を実現、HACCP対応工場とすることで顧客からの品質・安全面で高い要求に応えていた。

しかし、近年は長引くデフレに伴う消費者の低価格志向や、消費低迷などの影響からブランド牛の流通が減少傾向で推移。この分を補うべく加工食品の扱いを増やすなどしていたが、近年発生した牛生肉の食中毒事件の影響もあり、2012年11月期は年売上高約53億円にとどまっていた。

損益面も減収に加え、フードセンターなどの設備投資に伴う借入金負担が重荷となり、赤字を余儀なくされていた。こうしたなか、本業を新たに設立した別会社に移管し、自社については債務整理を進めていた。

なお、グループ会社のタケヤも同日、同地裁より破産手続き開始決定を受けた。

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