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日販/2014年の書店売上高は4.6%減

2015年02月17日 / 商品経営

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日販が2月17日に発表した2014年の年間書店分類別売上調査によると、合計売上高は前年比4.6%減となった。

月別で合計売上増加率が前年を上回ったのは3月(0.5%増)のみで、ジャンプコミックスをはじめとしたコミックの売上が好調だったことに加え、消費税増税前の駆け込み需要が影響した。

一方、落ち込みが最大となったのは、6月(8.6%減)で、前年のメディア化銘柄の売上良好影響を受けて文庫の売上増加率が2ケタ割れ(13.5%減)し、コミックも前年の売上良好銘柄に比肩する銘柄がなく、4か月ぶりに売上増加率がマイナスに転じた(5.5%減)ことが影響した。

雑誌は、「妖怪ウォッチ」関連銘柄が発売され、8月のムックの売上増加率を約2年5か月ぶりにプラスに押し上げるなど、好影響を与えた。

しかし、年間でみると、主に前年の家庭/生活ジャンル銘柄の売上良好影響を受け、ムックの売上増加率は6.1%減となった。定期誌の売上増加率も1年を通して前年割れとなった。

書籍は、総記以外のジャンルで売上増加率がマイナスとなった。特に文芸書は、2013年4月12日に村上春樹の3年ぶりの長編小説「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」(文藝春秋)が発売された影響もあり、1月と8月以外で2ケタ割れが続いた。

コミックは、2014年7月~9月の期間でアニメ(TOKYO MX他)が放送されていた影響もあり、「東京喰種 1~14」(集英社)の売上が好調だったことに加え、「妖怪ウォッチ 1~5」(小学館)も限定版とあわせて売上好調だった。

平均客単価は増加率2.2%増と、7年連続のプラス。店舗規模で「301~400坪」のみ1.3%減と前年割れしたが、その他の規模・立地の増加率はプラスとなった。特に、「駅前・駅ビル」の増加率は4.8%増と最大であった。

店舗規模別では、「100坪以下」の合計の売上増加率が5.4%増と、最も大きく落ち込んだ。他の規模に比べて売上構成比の高い文庫の売上不調(9.3%減)が影響を与えた。

立地別では、前年に引き続き「ビジネス街」の落ち込みが大きく、合計の売上増加率は6.4%減となった。全立地の中で唯一、文庫の売上増加率が2ケタ割れ(11.8%減)しており、コミックの売上増加率もマイナス(2.0%減)という結果になった。

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