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蒲郡海洋開発/元「ラグーナ蒲郡」運営、特別清算で負債313億円

2015年02月27日 / 経営

帝国データバンクによると、蒲郡海洋開発は2月18日に、名古屋地裁豊橋支部から特別清算開始決定を受けた。

負債は2014年3月期末時点で約313億9100万円だが、その後変動している可能性がある。

同社は、1991年11月設立。1987年に「海の軽井沢構想」と称する愛知県蒲郡市東部地区の開発に際し、当初はJR東海や地元建設業者のほか、愛知県や蒲郡市の自治体、トヨタ自動車などの大手有力企業が出資して共同開発を進め、2001年4月に収容能力200隻のマリーナ施設が完成した。

その後、分譲マンションなど不動産事業と並行してゲストハウスやホテル、ショッピングモールなどが完成、2002年4月には海のテーマパーク「ラグナシア」をオープンした。

複数のプールや多彩なアトラクションにより、ピーク時には300万人を超える来場者を集客し、2009年3月期には年収入高約70億2500万円をあげていた。

しかし、施設のコンセプトが夏場を強調した運営だったことから冬場の集客が課題として指摘されていた。さらに、計画時と開業時の経済環境が大きく変化したため、2002年3月、「ラグナシア」の開業前に借入先から196億円の債権放棄を受けた。

その後も集客は伸び悩むなか、2014年8月、旅行業者大手のエイチ・アイ・エスの100%出資によるラグーナテンボスへ「ラグナシア」(イベント開催、アトラクション、遊園地、プール事業)、「ラグーナフェスティバルマーケット」(飲食店、物販部門)、「タラソテラピー」(温浴施設部門)を譲渡し、自社はマリーナ施設の運営に特化、事業領域は大きく縮小していた。

2014年11月には、自社が手がけていたマリーナ運営事業と不動産分譲事業をトヨタ自動車が設立したラグナマリーナへ事業譲渡。その後、株主総会の決議により、2015年1月1日に解散していた。

なお、自社所有の未分譲地は愛知県が取得し、残りをトヨタ自動車が引き受けた。

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