花王/1~9月期は営業・経常益など好調、カネボウ自主回収の損失113億円に
2013年10月30日 / 経営
花王は10月30日、2013年12月期第3四半期(1~9月)連結決算を発表した。
売上高は、9505億3800万円(-)、営業利益は818億6400万円(-)、経常利益は845億900万円(-)、純利益は395億5200万円(-)だった。
2012年12月期からの決算期変更に伴い、前年同期比での増減率は示していない。前年同一期間(2012年1月~9月)との比較では、売上高が6.8%増、営業利益が17.5%増、経常利益が17.7%増、純利益が0.5%減だった。
為替変動の影響を除くと、売上高の成長率は、実質1%。
主力であるコンシューマープロダクツ事業は6.5%増収。
国別では、国内で1.6%増収、アジアで21%増収、米州で20.9%増収、欧州で20.2%増収となった。
利益面では、傘下のカネボウ化粧品によるロドデノール配合美白製品の自主回収に伴い、関連費用を計上したことが、純利益などの圧迫要因となった。
同問題に絡み、販売先からの返品で売上総利益が28億円減少したほか、その他の支出のために85億円の特別損失を計上。7月30日の1~6月期決算発表時に同社が計上していた特別損失額は56億円だった。
カネボウの自主回収に関連して花王が見込む損失額は、合計で113億円となった。
もっとも、国内外におけるコンシューマープロダクツ事業の増収効果に加え、コストダウンや減価償却費の減少などが、営業利益や経常利益を下支えた。
通期については、純利益予想を下方修正した。従来予想の670億円から、640億円に引き下げた。前年同月期間(2012年1月~12月)との比較では、実質2.0%増となる。
傘下のカネボウ化粧品による、ロドデノール配合美白製品の自主回収に伴い、特別損失を追加計上したことが修正理由。
その他の予想は据え置いた。売上高を1兆3000億円(前年同月期間比では6.5%増)、営業利益を1160億円(同3.8%増)、経常利益を1180億円(同3.4%増)とみている。
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