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セブンイレブン/2023年度商品政策は、価値訴求、経済性、健康・環境を重視

2023年03月29日 15:40 / 商品

セブンーイレブン・ジャパンは3月29日、東京ビッグサイトで「2023年度商品政策説明会」を開催した。

取締役常務執行役員の青山誠一商品戦略本部長兼商品本部長は、「2023年度の商品政策は、価値訴求、経済性への対応、健康・環境対応が重点施策となる。お客様の消費者心理は、二極化している。より品質の良いものを求める上質志向がありながら、物価高に対する節約意識の高まりで生活防衛意識も高まっている。この二つにきちっと対応していきたい」と述べた。

<青山本部長>
青山本部長

価値訴求として、「八代目儀兵衛」監修のおにぎりを開発し、サンドイッチでは、低温長時間発酵と湯種製法の融合によりさらに「もっちり」食感となるパンの品質向上を図った。また、冷凍食品では、イトーヨーカドーと連携した商品開発として、「EASE UP(イーズアップ)」を導入した。イーズアップのコンセプトは、「手間抜きでできて、簡単に本格的においしいものを」で、2018年秋からイトーヨーカドーで販売してきた。2022年2月からセブンーイレブンの強みであるデイリーメーカーを活用した冷凍食品の製造を開始し、セブンーイレブンへの商品供給を開始している。

<八代目儀兵衛監修おにぎり>
八代目儀兵衛監修おにぎり

経済性への対応では、「松竹梅」のバランスをとった品揃えを進める。値頃感のある「梅」の商品を揃えつつも、基本商品の「竹」、フェアや名店監修商品の「松」の価値を引き立たせる品ぞろえを目指す。イトーヨーカドーが展開する価格訴求型商品「セブン・ザ・プライス」については、テスト販売の結果、売れ筋が見えてきた。3月27日から、「セブン・ザ・プライス食パン」6枚・8枚各本体98円を推奨している。5月以降は、「極小粒納豆」68円、「絹とうふ」「木綿とうふ」各58円を推奨する。

カップラーメンの品揃えでは、「セブンプレミアム醬油ヌードル」138円、「同蒙古タンメン中本旨辛味噌」220円、「同ゴールドすみれ札幌濃厚味噌」278円で松竹梅の品揃えを実施。バランスの良い品ぞろえとしたことで、2022年12月~2023年2月までのカップラーメンの実績は、数量前年比1.2%増、金額前年比7.5%増と伸長した。

また、ナショナルブランドの値上が続く中、価格優位性のあるプライベートブランド「セブンプレミアム」について、2022年8月から115アイテムに「安心価格」という販促物をつけて訴求している。対象商品は販売が好調なため、2023年2月1日から28アイテムを追加し、合計143アイテムのセブンプレミアムを「安心価格」で訴求している。

<セブン・ザ・プライス>
セブン・ザ・プライス

健康・環境に対応した商品として、2023年度は「スムージー」を新規商材として導入する。冷凍果実・野菜を使用し、店内の専用マシンで提供することで、おいしさ・安全安心の「ウェルビーイング」とフードロスを低減することによる「環境負担低減」の2つを両立する。

また、フライヤー商品では、肉の一部に植物由来の原材料であるプラントベースプロテインを使用した「みらいナゲット」5個入241円を投入する。さらに、完全循環型再生ペットボトルを使用した第4弾商品として、「一(はじめ)ジャスミン茶一日一本(機能性表示食品)」118円を投入する。

そのほか、環境配慮型容器の導入を推進する。2020年6月からチルド弁当の容器をプラスチックから紙容器に変更したのを皮切りに、2022年5月からパスタにも紙容器を導入した。2023年7月からは、おにぎりの包装パッケージをバイオマス素材対応に変更し、2013年対比でプラスチックを30%削減する計画だ。

<環境配慮型容器>

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