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イオン/トップバリュ50周年でM・Z世代向け商品開発強化、売上1兆1000億円目指す

2024年02月28日 18:40 / 商品

イオンは2月28日、メディア向けに2024年度戦略・新商品説明会を開催した。今年で誕生50周年を迎えるプライベートブランド「トップバリュ」では、トレンドの発信源として消費に影響を与えるM・Z世代に特化した商品開発をさらに強化する。

<トップバリュ50周年>

話題性、目新しさを兼ねそろえたモバイル菓子「トキメクおやつ部シリーズ」や、「徒歩0分のレストラン」シリーズから、ベトナム・スペインなど世界のお粥メニューを集めた「元気をチャージ 粥」シリーズなどを発売するという。「もったいないをおいしく!」をテーマに、食品廃棄物削減につながる新商品も開発した。

<土谷社長>

イオントップバリュの土谷美津子 社長は「2023年度の売上推定は昨年の宣言通り1兆円を達成できそうだ。2024年は1兆1000億円を目指しているが、顧客に意見を聞きながら、支持される商品を作らねば達成できない。消費動向を見ると、コスパの良い価格以上の価値に思えるものを選ぶ人が増えている。良いものを買うか価格を抑えるか、大容量・少量などといった二極化が進む。

昨年発売したM・Z世代向け商品が好調だったことから、これまで我々は若い世代を取りこぼしていたのではなく、今まで顧客が求める商品を置いていなかったのだと反省した。顧客の意見を聞き、本当に評価されたものを店頭に置くことを繰り返し、集客につなげる。次の50年に向けて、『トップバリュがあるからイオンに行く』と思ってもらえる商品を絶対に作っていく覚悟だ」と語った。

<高橋本部長>

高橋幹夫 商品開発本部長は「50周年のトップバリュはミレニアル世代・Z世代にフォーカスした。商品開発するにあたってM・Z世代に向けて直接インタビューも行い、新しいチャレンジをしていく。今までにないパッケージで顧客に情緒的な価値も提案する。上期に537品の商品開発を行っており、下期に向けても開発中だ。タイパ・コスパにこだわった商品も次々に発売する」と述べた。

<元気をチャージ 粥>

3月6日からは、「徒歩0分のレストラン」をコンセプトとしたチルドレディミール第3弾として、朝食向けに「トップバリュ 元気をチャージ 粥」シリーズ5品目が新登場。日本ならではの出汁と麹を使用した「親里芋と麹のだし粥」(税別298円)のほか、ベトナムの朝食の定番「ベトナム風牛ホルモン粥」(398円)など世界各国の定番お粥メニューのアレンジ品も用意した。

なお、麹のだし粥に使われている「親里芋」とは、種芋から一番最初に芽を出す「親芋」の部分を指す。これまで加工が困難だったことから、市場に出回らなかったものを商品に使用した。一般に流通する里芋に比べて粘りが弱く、じゃがいものような食感が楽しめる。

<トキメクおやつ部>

3月19日からは、持ち運びやすい菓子シリーズ「トップバリュ トキメクおやつ部」37種類を発売する。空腹を満たすだけのものではなく、ストレス解消やリラックス、栄養補給のほか、コミュニケーションツールとしての需要を見込んだもの。開発時に10代~30代前半を対象にモニターアンケートやグループインタビューを行ったという。

<一覧>

主なアイテムは、エナジードリンク味の「がんばる戦士グミ」(158円)、「チョコレート漬けポテト」(158円)、サクサクにフライしたオクラを梅肉パウダーなどで味付けした「ありのままの野菜たち オクラ梅かつお」(198円)など。

<BARish>

ハーブ、スパイス、果実などの素材を生かした新感覚飲料「トップバリュ クラフテル」シリーズ第3弾として、シーンで選べるシチュエーションドリンク「BARish」8種(各280円)を発売する。さまざまなシーンの雰囲気や香り、温度感などのイメージをパッケージに表現した。新商品の発売に合わせて、2023年に一部地域で販売していた「19 Nineteen」シリーズも新フレーバーを加えて全国展開する。

<水産ミールキット>

4月3日からは「水産ミールキット」6品(698円~798円)が登場する。賞味期限は約5日。生鮮食材を手軽に料理したいニーズに応えたもので、チルドにこだわり、野菜と具材の鮮度を保った。下ごしらえ済みの具材をフライパン一つで手軽に調理可能だ。

<イオンのランドセル2025>

2月28日からは「イオンのランドセル2025」を予約開始する。より大容量になった「トップバリュ かるすぽ みらいポケットワイド」(6万5000円)が登場。小マチが3cmから8cmへ伸び、荷物量に合わせて拡縮できる。大マチは13.5cm、総マチ最大21.5cmで、かるすぽ史上最大の容量だ。今年新登場のシリーズで、ファスナーでスマートに開閉する次世代ランドセル「かるすぽ ミライロ」(5万5000円)も用意した。

<ホームコーディ新商品>

また、現在約3800SKUまで拡大したトップバリュの住関連商品「ホームコーディ」からも新商品が登場する。2024年も高温・猛暑を見通すことから、水分補給をサポートする水筒「ワンタッチオープン ダイレクトボトル」(0.8L:2480円)や、自宅で使える「ワンプッシュピッチャー」(1.6L:698円)などを販売する。

取材・執筆 古川勝平

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