三井不動産/「ららぽーと」と連携したECモール開設、10年で1000億円

2017年11月01日 16:25 / EC

三井不動産は11月1日、グループで運営する商業施設「ららぽーと」などと連動し、新たなショッピング体験を創出するファッションECモール「Mitsui Shopping Park &mall(アンドモール)」をオープンした。

<Mitsui Shopping Park &mall>
Mitsui Shopping Park &mall

アンドモールは、リアル店舗における買い物とネットショッピングの双方の良さを同時に享受できる新しいコンセプトのファッションECモール。今後、10年間を目途に年間商品取扱高で1000億円を目標とする。

<事業目標>
事業目標

「高感度」をテーマに、ファッションを中心にライフスタイル商品まで幅広く取りそろえ、商業施設に出店するテナントの約20%をカバーをする約200ショップ、約3000ブランドでスタートする。

当初は、登録ベースで30万点、実際に店舗や倉庫に在庫がある在庫ベースで19万点の商品を販売する。今後1年で約400ショップに、出店テナントを拡大する予定だ。

ユナイテッドアローズ、ナノ・ユニバース、シップス、アーバンリサーチ、ストラダエスト、アルマーニエクスチェンジ、ドレステリア、23区、アースミュージックアンドエコロジーなどが参加する。

「ららぽーと」などに出店するリアル店舗とECモールが相乗効果で売上を拡大できるオムニチャネル・プラットフォームを目指した施策。

出店企業は、三井ショッピングパークポイント会員約1000万人の優良な顧客基盤を有効活用することで販売チャネルを拡大し、新たな販売機会を創出できる。

アンドモールとリアル店舗のどちらからでも「三井ショッピングパークポイント」がたまり、つかうことができる。

<店頭在庫と倉庫在庫をシステム連携>
店頭在庫と倉庫在庫をシステム連携

ショッピングセンターに出店するテナントの店頭在庫やテナント企業の倉庫在庫をシステム連携することで、リアル店舗の在庫もアンドモールで販売することができ、リアル店舗の売上向上に寄与する。

<在庫連携のイメージ>
在庫連携のイメージ

商業施設利用に関する事前調査では、「希望の商品が見つからない」「欠品している」ことが大きなストレスにつながっていることや、施設利用者の74%が欠品対応サービスを希望していることが明らかになった。

アンドモールでは、店頭で欠品していてもタブレット端末で速やかに在庫を有する近隣店舗や倉庫を確認して、その場で購入でき、後日商品が自宅に届く。

売上げの約10~20%にのぼるといわれる、店頭の在庫切れによる販売ロス(機会損失)を無くすという。

<在庫確認機能でECサイトからリアル店舗へ送客>
在庫確認機能でECサイトからリアル店舗へ送客

アンドモールを利用し、豊富な商品ラインナップの中から、商品の実物を見たいと思った時は、サイト上の「店頭在庫」をチェックすると、取扱店舗が表示される。

実物を見てから購入したいという人や、行く前に希望の商品が店舗にあるか確認したい人におすすめの機能で、ECモールを通じて店舗送客の機会を創出する。

<ECサイトの売上を店舗の実績に反映>
ECサイトの売上を店舗の実績に反映

リアル店舗の活性化につながる最大の仕組みとして、店頭のタブレット接客から販売を実施した売上を、販売店舗の評価として集計する。

販売店舗単位で集計できることで、店頭におけるオムニチャネル化を加速させることができ、リアル店舗との強固な協力体制を築く。

アンドモールに掲載する、店頭スタッフのコーディネート提案から販売につながった商品は、誰が提案したどのコーディネートかを記録できるため、個人の評価につなげることができ、店頭スタッフのモチベーションアップも期待できる。

これまでのECモールでは実現できなかった店頭の販売スタッフと連携した新たなサービスを提供する。

三井不動産は今回、アンドモールの運営にあたり、主に在庫連携システムを提供し、ECサイトを運営する。

物流は、基本的には出店テナントが持つ物流機能を活用し、商品の配送についても出店テナントが持つ配送網を活用する。そのため、異なるショップの商品を一括して配送することはできない。

自社で物流機能を持たない小規模な出店テナントについては、三井不動産が外部に委託して運営する物流システムをオプションサービスとして提供する。

商品の受取は、自宅配送のみで、ららぽーとの施設内やコンビニエンスストアなど店頭で受け取ることはできない。来期中を目途に、コンビニエンスストアでの受け取りへの対応を検討するという。

基本送料は税込378円で、1ショップあたり3000円以上の購入で送料は無料になる。

店頭価格とアンドモールの価格は、基本的には同一価格とするが、セール価格については、それぞれ別の価格で、リアル店舗とモールでそれぞれ異なったセールも実施する。

アンドモール独自のセールとして、11月10日まで最大70%OFFセールを実施。11月11日から26日まで、3点購入すると最大で20%OFFとなるセールを開催する。

今後、リアル店舗のクリアランスセールと連携したモールのセールも検討している。

収益連動型のビジネスモデルを採用し、アンドモール経由の売上の一定金額を歩合制で、三井不動産が徴収することで、事業を運営する。

■Mitsui Shopping Park &mall
https://mitsui-shopping-park.com/ec/

三井不動産/新オムニサービス・プラットフォームを開発

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