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アマゾン、ライフ/生鮮食品のオンライン販売で協業

2019年05月30日 15:00 / EC

アマゾンジャパンとライフコーポレーションは5月30日、生鮮食品のオンライン販売で協業すると発表した。

<生鮮食品の販売で協業>
生鮮食品の販売で協業

ライフが、今年中に、東京都内の一部地域を対象に、アマゾンプライム会員向けサービス「Prime Now(プライムナウ)」に食品スーパーとして国内初出店する。

出店により、プライムナウで取り扱う生鮮食品の品ぞろえが大幅に拡充され、お客にとっての利便性がさらに高まる。

最短2時間で商品を届けるプライムナウの配送サービスを活用することで、これまでライフのネットスーパーを利用できなかった地域のお客も、ライフの商品が購入できるという。

注文はプライムナウのポータル画面から行い、ライフが展開する店舗出荷型のネットスーパーの仕組みを活用して、店舗で注文商品のピッキングと梱包をし、プライムナウの配送担当者が店舗に商品を取りに来て、お客に届ける。

ライフネットスーパーは、店舗出荷型ネットスーパーのため、品ぞろえは対象店舗によって異なるが、最大で8000アイテム程度を展開している。プライムナウで販売する具体的なアイテム数は、現在、調整中となっている。

決済は、アマゾンの仕組みを活用し、アマゾンアカウントと紐づけされたクレジットカードのみとなる。ライフが展開する電子マネー付きポイントカード「ラクカ」、ポイントカードの「ポンタ」は利用できない。

アマゾンでは、プライムナウのほか、倉庫出荷型の生鮮ネットスーパー「アマゾンフレッシュ」も展開している。

両社の広報部によると、「今回の取り組みは、プライムナウへの出店となっている。アマゾンフレッシュに対して、商品供給する予定は、現時点ではない」という。

プライムナウは、アマゾンの売れ筋商品から、惣菜、冷凍・冷蔵食品、飲料、酒、日用品、コスメ・美容用品、ベビー用品、ペット用品まで、注文から最短2時間で届けるサービス。

日本では2015年11月にサービスを開始し、品ぞろえと配送対象エリアを順次拡大するとともに、2017年4月から、百貨店やドラッグストアなどの出店企業による商品販売を開始した。

食品スーパーがプライムナウの出店企業として参画するのはライフが国内初となる。

ライフは単独の食品スーパーとして売上高1位の規模を持つ企業で、大都市圏を中心に計273店舗(2019年5月30日現在)を運営しており、近年はネットスーパー事業の強化を図っている。

ライフ広報部は、「ネットスーパーで、ライフでは対応できていない部分をアマゾンに補ってもらい、サービスレベルを向上させるために協業した。ライフのネットスーパーでは、配送面で課題もある。アマゾンの持つ配送ノウハウ、物流機能も学びたい」という。

アマゾンジャパン広報部は、「ライフは、売上高が1位となっているだけでなく、高品質なプライベートブランドも展開しており、アマゾンの品ぞろえを充実できる企業であることから協業のパートナーとした」と述べた。

アマゾンジャパンのジャスパー・チャン社長は、「ライフが、プライムナウに出店してくださることにより、ライフで取り扱っている生鮮食品を最短2時間でお客様にお届けできるようになることを大変嬉しく思います。この取り組みを通じて、生鮮食品をオンラインでお買い求めいただく機会をより多くのお客様にご提供したいと考えております。アマゾンはお客様にとっての利便性をさらに高めていけるよう、引き続き努めてまいります」と語っている。

アマゾンは、2017年にアメリカの食品スーパー「ホールフーズ」を買収して、生鮮食品のネット販売を行っている。

フランスでは食品スーパー「MONOPRIX(モノプリ)」、イギリスでは食品スーパー「MORRISONNS(モリソンズ)」と協業して、生鮮食品の販売を行っている。

家電や書籍販売でのアマゾンのシェアは高いが、食料品やファッションのシェアはまだ低いため、伸びしろのある分野となっている。

アマゾンジャパン広報部は、「日本国内では、食料品をオンラインストアで購入する比率が2.5%程度とまだ低い。ライフと提携することで、オンラインストアで生鮮食品がネットで購入できる機会を増やしていきたい」という。

ライフの岩崎高治代表取締役社長執行役員は、「プライムナウへの出店により、これまでライフをご利用いただけなかった方々にも商品をお届けでき、ライフの魅力を感じていただける新たな機会にもなります。しっかりとお客様にご満足いただける商品を提供していけるよう、一層の努力をしてまいります」とコメントしている。

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