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公取/楽天に対する「緊急停止命令の申立て」取下げ

2020年03月10日 13:30 / 行政

公正取引委員会は3月10日、東京地方裁判所に対して行っていた楽天に対する「緊急停止命令の申立て」を取下げると発表した。

公正取引委員会は,楽天によるいわゆる「共通の送料込みライン」と称する出店事業者が一律に別途送料を収受し得ないこととなる施策の導入が、独占禁止法第2条第9項第5号ハ(優越的地位の濫用)に該当し、同法第19条の規定に違反する疑いがあり、2020年3月18日から同施策が実施されることになれば、公正かつ自由な競争秩序が著しく侵害されることとなり、排除措置命令を待っていては、侵害された公正かつ自由な競争秩序が回復し難い状況に陥ることになるため、同施策の実施を一時停止することについて、2020年2月28日、同法第70条の4第1項の規定に基づき、楽天に対する緊急停止命令の申立てを東京地方裁判所に対して行っていた。

楽天は、2020年3月6日、3月18日から実施予定の「共通の送料込みライン」について、新型コロナウイルスの感染拡大などの影響に鑑みて出店事業者が参加するか否かを自らの判断で選択できるようにすることを公表。東京地方裁判所における緊急停止命令に係る手続においてもその旨を表明した。
 
公正取引委員会は、出店事業者が参加するか否かを自らの判断で選択できるようになるのであれば、当面は一時停止を求める緊急性が薄れるものと判断し、緊急停止命令の申立てを取り下げることとした。

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