公取委/オーケーが競合店対抗値下げ補填を取りやめと発表
2023年08月10日 17:17 / 行政
公正取引委員会は8月10日、オーケーが、納入業者との価格交渉に当たり、競合店対抗値下げ補塡(ほてん)の要請を行っているとの情報に接し、オーケーに資料を求めるなどしたところ、オーケーから、自発的に競合店対抗値下げ補填自体を取りやめた旨の報告を受けたと発表した。
オーケーが、納入業者に対し、取引上の地位を利用して競合店対抗値下げ補填の要請を行うことにより、納入業者が今後の取引に与える影響を懸念して著しく低い価格で納入しなければならないような状況になっていれば、独占禁止法上の優越的地位の濫用の問題が生じるとも考えられる。
そこで、公正取引委員会は、競合店対抗値下げ補填の事実やその運用について、優越的地位の濫用の観点から問題がないか確認を行うため、オーケーに資料を求めていたところ、オーケーが自発的に競合店対抗値下げ補填自体を取りやめた。
このため、公正取引委員会は、競合店対抗値下げ補填の要請に伴う優越的地位の濫用の観点からの懸念はなくなったものと判断し、これ以上の対応を行わないこととしたという。
オーケーが、競合店対抗値下げ補填を取りやめたとしても、今後、納入業者との納入価格の引き下げに係る交渉において、取引の対価の一方的決定が行われれば、優越的地位の濫用の問題となることから、そのような行為が行われることがないよう、公正取引委員会は、オーケーに対し、優越的地位の濫用に関する考え方を説明。今後とも、大規模小売業者と納入業者との取引の適正化に向けて監視を続けていく旨、伝達したとしている。
オーケーは、「競合店対抗値下げについて、従来、一部の商品について、競合店対抗値下げ発生額を一部のお取引先様に補填いただくことがありましたが、今般、公正取引委員会様よりお問い合せを受けたことを機に弊社内で見直しを行い、今後、当該補填を取りやめることといたしました」とコメントしている。
■オーケーの関連記事
柏高島屋/今秋から15年ぶり刷新、オーケー、ユニクロなど出店
流通ニュースでは小売・流通業界に特化した
B2B専門のニュースを平日毎朝メール配信しています。