NEC/顔認証活用「レジレス型店舗」公開、2020年度システム販売へ
2020年03月05日 17:40 / IT・システム
NECは2月28日、港区のNEC本社ビル地下1階にオープンした「レジレス型店舗」NEC SMART STOREを公開した。社員のみが利用できる閉鎖商圏に出店したもので、実証実験ではなく、レジレス型店舗ソリューションとしての販売を想定している。
レジレス型店舗は、顔認証技術を活用した店舗で、事前顔登録することが必要で、店舗入口のカメラで顔認証をして入店する。
店内には30台のカメラを設置、商品を手にとると重量センサーなどのセンシング技術により商品を特定、店舗を出ると自動的に決済が完了する。顔認証を活用し、購買結果をすぐに確認することもできる。
店内の映像解析技術は、中国の会社が開発したクラウドピックを活用している。
店舗面積約20m2、取扱アイテム数約200種類、営業時間は7時30分~18時30分、決済手段は社員の給与口座からの天引きとなっている。
NECは小売業が抱える人手不足等の社会課題に対応するため、2016年から社内に研究ラボを設置した。2018年12月にはセブン-イレブン・ジャパンとともに、NECグループのオフィスが入居する「三田国際ビル」に、省人型店舗として「セブン-イレブン三田国際ビル20F店」をオープンした。
三田国際ビル店では、顔認証技術やAI発注などの技術を導入しており、今回のレジレス型店舗にも三田国際ビル店でのノウハウを活用している。商品補充は、NECグループを中心とした福利厚生、オフィスビジネスなどのサービス業を展開し、NECライベックスが担当。AI発注技術を生かし、効率的な商品補充を行う。
三田国際ビル店では、店内のPOS端末で顔認証もしくは社員証で決済を行う。今回のレジレス型店舗にはPOSレジがなく、欲しい商品を手に取り退店するだけで決済が完了するのが大きな違いとなっている。
現在のレジレス型店舗の技術的な課題は、コスト面にある。初期費用で数千万円のコストがかかるため、レス型店舗を導入することで、どれだけ人件費削減などのメリットがあるかの分析が必要となっている。
NECでは、今回の店舗での運用ノウハウを活かして、2020年度中に省人化店舗を実現するソリューションの提供を目指している。
メインターゲットはコンビニ各社。中でもオフィスビルや病院、工場等のマイクロ・マーケットと呼ばれる職域内の店舗商圏が、顔認証技術のスムーズな導入が可能と考えている。
三田国際ビル店の省人化店舗は、レジレス型店舗よりも導入コストが安い特徴がある。今後、顧客のニーズにあわせて、両店舗のソリューションを使い分けて提供していきたいという。
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セブンイレブン/オフィスビル内に省人型店舗の実験店、顔認証で決済
https://www.ryutsuu.biz/report/k121740.html
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