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タイミー/介護業界のスキマバイト募集人数が前年同月比約3.6倍に拡大

2024年03月11日 11:50 / IT・システム

スキマバイトサービス「タイミー」を提供するタイミーは3月7日、医療・介護の2025年問題が迫る介護業界のスキマバイト利用実態レポートを公開した。

調査によると、介護業界のスキマバイト募集人数(2024年2月時点)は前年同月比約3.6倍、導入事業所数は約4.0倍に拡大した。保有資格やスキルに応じた徹底的な業務の切り出しで、介護業界で急速に普及している。

<介護業界のスキマバイト利用実態レポート>

内閣府が公開した「2023年版高齢社会白書」によると、国内高齢化率は29.0%で、2025年には国民の5人に1人が後期高齢者の超高齢化社会に突入すると予測されている。これにより医療・介護業界へ影響が及ぶ医療・介護の2025年問題が迫る中、介護業界における人材確保・育成は喫緊の課題とされている。

このような中、介護業界でのタイミーの利用はここ1年で大きく広がり、タイミーに掲載された介護業界の募集人数(2024年2月時点)は前年同月比約3.6倍、導入事業所数は約4.0倍に拡大した。

<タイミーに掲載された介護業界のスキマバイト募集人数の推移>

タイミーでは、介護業界の需要に対して人材確保が追いついていない状況を受け、2023年4月に介護業界専門チームを発足し、介護業界でのスキマバイトの普及活動を本格化した。介護専門チームの事業者へのサポートとして、まずは徹底した業務の切り出しを実施。一つひとつの介助・援助について業務を細分化し、保有資格や経験値に合わせて業務を任せる体制を整えた。例えば、食事介助では、介護職未経験・無資格のワーカーは食器の用意や盛り付けなどの食事準備を主に依頼し、食事介助は見守りのみ。有資格・経験者には見守りと一部介助、勤務を重ねた有資格の熟練ワーカーには全介助を任せるなど、段階的な人員配置を推奨している。

<介護業界の導入事業所数>

この他にも、介護専門チームでは、ワーカー向けの業務マニュアル資料・動画や、既存職員に向けたワーカーへの声のかけ方などをまとめた受け入れマニュアルを作成し、タイミーの運用を細かくサポート。介護業界においてスキマバイトという働き方がまだ目新しい中で、既存職員の方々の理解を得ながらワーカーが安心して働ける体制を整え、人手確保に悩む事業者がタイミーを安定して受け入れられる土台を築いたことが、介護業界でのスキマバイトの広がりにつながっている。

<タイミーワーカーに任せている業務例>

また、タイミーワーカーの介護分野の有資格者数の増加も、導入拡大に影響している。タイミーワーカーにおける介護有資格者は、2024年2月に前年比約2.3倍の23万人を突破。有資格者・経験者が増えることで熟練度の高い業務も任せられるようになり、安定した人材確保につながった。

タイミーでは、潜在有資格者に対して、タイミーを通じて資格や経験を活かしながらライフスタイルに合わせて働く機会を提供し、業界への再参入を促している。さらに、無資格者に対しても資格取得の機会を提供。2023年11月からニチイ学館と共同で介護職員初任者研修を実施している。このように、有資格の潜在労働者の発掘と新しい資格保持者の創出を共に働きかけ、介護業界の深刻な人材不足解消の一助となることを目指している。

<タイミーに登録する介護分野の有資格者数の推移>

さらに、タイミーの介護専門チームは、2024年2月13日に介護事業者向けのスキマバイト活用セミナーを大阪で開催した。受講後アンケートでは、参加事業者のうち約77%が「受講後にスキマバイトの印象が向上した」と回答。向上した内容は「受講前のイメージよりも、有資格が多く安心して活用できると感じた(54.5%)」が最多で、介護有資格者が豊富なことが、安心感につながることがわかった。

<スキマバイトの印象の変化>

そのほか、タイミーの介護専門チームでは、運用サポートにとどまらず、長期採用の支援にも取り組んでいる。リピート勤務を促すコツや声のかけ方などをまとめた長期採用マニュアルを作成したり、勤務後のアンケートで長期採用の意向を確認したりと、長期採用を望む事業者をサポート。その結果、タイミーを通じて働いたワーカーを長期採用する事業者は増え、3カ月で10名の長期採用に成功した事例も生まれたという。

<スキマバイトの印象はどのように向上したのか>

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