イオン、ワークマン、ニトリ/リカバリーウェアに本格参入、高級品の半額以下で勝負

2026年02月19日 14:02 / 商品

リカバリーウェア市場が活況を呈している。TENTIAL(BAKUNE)、VENEXといった高級ラインだけではなく、最近では、生活者に身近な小売各社が低価格商品を市場に投入している。生活者の節約志向が続き、衣料品の販売が伸び悩む中、高付加価値かつ買いやすい価格の商品で、財布のひもを緩めたい戦略だ。新商品を相次いで発表したワークマン、イオンニトリの動向を追った。

<ワークマンは低価格で大量販売>

ワークマンは低価格で大量販売

ワークマンはリカバリーウェアを大衆化

リカバリーウェアは血行を促進する特殊な素材を使用しており、着るだけで疲労回復をサポートする衣類として人気を集めている。日本能率協会の調査によると、2030年のリカバリーウェア市場は1700億円規模となる見込み。

この市場を貪欲に狙うのが、ワークマンだ。ルームウェアが上下セット2~3万円する先行企業を、上下セット3800円という低価格で追い上げ、リカバリーウェア市場NO.1企業を目指す。

<3社のルームウェア価格>
3社のルームウェア価格
※価格は税込み
※メンズ・レディースは同じ価格

同社は2025年秋冬シーズンから、一般医療機器の届け出を行ったリカバリーウェア「メディヒール」シリーズの販売を開始。2025年9月1日から実売20日間で、319万点を完売(販売金額55億円)する大ヒットとなった。

また、2026年はTシャツ、パンツ、インナーなど2100万点投入し、販売金額350億円を計画している。2月10日から投入した春夏向けの商品は、2月16日までに約119万6000枚を販売し、好調なスタートを切った。

1番人気はメンズ長袖Tシャツ(税込み1900円)で21万点、次いでレディース長袖Tシャツ(1900円)を18万点販売した。今後、毎月150万点規模で入荷する予定だ。

ワークマンの土屋哲雄専務は「昨年リカバリーウェアをスタートした時は、若い人は疲れていない前提で開発したが、販売開始してみると、若年層・女性の需要の多さを見誤った。リカバリーウェアを低価格で提供し、特別なものではなく大衆化する。インナーは990円だ。ワークマンの代表商品として育て、大量販売することで企業としての成長につなげる」と意気込む。

イオンはサステナブルなリカバリーウェア投入

2018年から休養をサポートする「セリアント」を使った衣料品を展開していたイオンも、今春リカバリーウェアのラインアップを広げ、市場に本格参入する。

同社は、アメリカのホロジェニックス社が開発した数種類の鉱石を練りこんだ「セリアント」を使用した商品を2018年から販売。一般医療機器の届け出も行っていたが、法改正があり、一時期は一般医療機器をうたった商品を展開していなかった。

2025年12月に改めて、一般医療機器の届け出を行ったリカバリーウェアのトップバリュ「EX セリアント」のインナーを発売した。2月20日からはルームウェアも販売開始する。長袖Tシャツ・ロングパンツ各5478円、半袖Tシャツ4378円。

一般医療機器の届け出のないセリアントシリーズと合わせて、2026年度は2025年度比10倍、2030年度には100倍の売り上げを目指している。

イオンリテールの小田嶋淳子 執行役員衣料本部長は、「衣料品事業は、価格戦略と高付加価値商品の2軸で進める。高付加価値商品として代表的なリカバリーウェアは、子育てで忙しいカップルや働き盛りの方をターゲットにしている。イオングループの課題である、食品以外の2階売り場へ集客するためのコンテンツとして育成していく」とGMS企業としての戦略を語っている。

インナー、ルームウェアともに、身生地にリサイクルポリエステルを40%使用し、サステナブルなリカバリーウェアとして他社商品と差別化を図った。

<イオンは改めてセリアントを強化>
イオンは改めてセリアントを強化

ニトリは半袖1490円からと手頃なNミラクを展開

さらに、ニトリもリカバリーウェアの販売に乗り出す。

独自商品「Nミラクシリーズ」を1月下旬から発売した。Tシャツが半袖1490円・長袖1990円と手頃な価格が強み。それほど大々的な販促は行っていないものの、店頭での反応は「非常に好評」(ニトリホールディングス永井弘常務)という。

ニトリは今回、リカバリーウェアに合わせて、同じ素材を使った寝具「Nミラク寝具」もそろえる。高純度セラミックに加え、グラフェン由来生地を使用し、高い保温性と暖かさを実現。布団カバーや枕カバー、毛布など、ニトリの商品との親和性が高いアイテムをラインアップしている。

<Nミラクシリーズ>
Nミラクシリーズ

なお、成長著しいリカバリーウェア市場だが、一般医療機器の届け出がない商品も含まれている場合がある。「リカバリーウェア」イコール「一般医療機器」ではないため、購入の際は注意が必要だ。

取材・執筆 鹿野島智子・比木暁

ワークマン/26年リカバリーウェア販売350億円目指す、インナー990円から

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