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アダストリア/ベーシックな低価格帯の新業態、データ分析で商品・店舗開発

2023年03月14日 17:30 / 店舗レポート

アダストリアが展開するGLOBALWORK(グローバルワーク)は3月15日、新業態となる「Smile Seed Store(スマイルシードストア)」の商品を公式EC「.st(ドットエスティ)」で販売開始する。3月14日、ブランド戦略説明会および実店舗を再現した初の商品展示会を開催した。

<ベーシックな低価格帯の新業態を開発>
ベーシックな低価格帯の新業態

「スマイルシードストア」は、ニューファミリー層を中心に展開してきたグローバルワークが手掛ける、ベーシックラインと地域密着型店舗を展開、デイリーニーズに特化したブランドとして、新しいマーケットでのポジション確立を目指す。

3月15日公式EC「.st(ドットエスティ)」で販売開始するほか、3月17日イーアス高尾(東京都八王子市)、3月24日にはイオンモール船橋(千葉県船橋市)にリアル店舗が登場する。

今後、地域密着型ショッピングセンターを中心に、GMS・ショッピングセンター内の衣料品売り場、ロードサイドなど全国で5年間に、150店舗規模の出店を計画している。

<効率的な店舗運営を実現した売り場レイアウトと什器>
効率的な店舗運営を実現した売り場レイアウトと什器

アダストリアの基幹ブランドのひとつであるグローバルワークが蓄積したノウハウとデータ分析によって開発された商品、効率的な店舗運営を実現した売り場レイアウトと什器を採用している。

ハイシェルフと壁面を中心とした什器で構成。各什器ユニットに対して、素材軸でアイテムを陳列し、販促資材と連動させることで、買いやすさを高めた。

<インナー、ルームウェアを拡充>
インナー、ルームウェアを拡充

顧客ターゲットは、20~30代男女と子ども。インナーやルームウェアから、「これさえあれば大丈夫」「あれこれ迷わなくていい」といったベーシックな日常着がそろう。グローバルワークに比べ、インナー、ルームウェアを拡充した。

シャツ1790~2970円(税込み)、スエット1980~3960円、ボトム1980~3960円、アンダーウエア660~1980円、アクセサリー330~660円に設定した。

「シーズンレス」「タイムレス」「エイジレス&ボーダーレス」「シーンレス」「ノンストレス」を目指すアパレル、雑貨、アクセサリー計約470型を用意している。

<オフシーンに特化した業態を開発と太田執行役員>
太田執行役員

太田訓 執行役員グローバルワーク営業本部長は、「コロナ禍でファッションへの考え方が変わり、より日常使いを求める声が高まった。ニューファミリーのオンシーン中心に提案してきたグローバルワークから、オフシーンに特化した業態としてスマイルシードストアを開発した。ロードサイド型の低価格ファッションブランドのような業態がアダストリアにはなく、よりベーシックなアイテムをそろえた業態も必要だった。アダストリアの素材から開発できる自社生産の強みを生かし、『この価格でこの機能』『これでいい』と思ったいただける可能性があるクオリティーのアイテムを用意している」と意気込みを語った。

<什器に素材やお勧めポイントを明記>
什器に素材やお勧めポイントを明記

標準的な店舗は330m2規模を想定している。

<ハイシェルフを採用>
ハイシェルフを採用

■自社ECのレビューなど生かした商品開発

商品は、ベーシックで手入れのしやすい日常着をラインアップ。太田氏は「1500万人以上の会員を持つ自社ECのレビューから読み取れる顧客ニーズ、データだけではわからない生の顧客の声を現場のスタッフから集め、商品開発に生かしている。さらにグローバルワークから派生したブランドらしく、ファッション性も楽しめるようアクセサリー類もそろう。バリエーションよりも、型数は絞り込み、自信のある商品をしっかり売っていくやり方のほうが購買頻度も点数も高まることがグローバルワークでの経験からわかっており、そのやり方を踏襲する」と述べた。

<ひもを結んだまま着脱できるパンツ>
ひもを結んだまま着脱できるパンツ

ウィメンズのボトムスは、背面にゴムを入れたイージー仕様。パンツのひももゴムにして、結んだままで着脱できる。ボタンやファスナーを省略することで、着やすさとコストカットを両立させた。

<アクセサリーでコーディネートに変化>
アクセサリーでコーディネートに変化

アクセサリーは330~660円が中心で、ベーシックなスタイルにアクセントを添える。

スマイルシードストアの伊大知進子ディレクターは「低価格ながら、アダストリアのパタンナーが手掛けていることから、各アイテムのシルエットのきれいさが他ブランドとの差別化になっている。また、地域密着型ショッピングセンターなどに出店を想定していることから、地元で浮かない、奇抜な色や形ではなく、安心できるシルエット、色などで構成した生活動線でのファッションを提案している」と説明している。

<安心できるシルエット、色などで構成>
安心できるシルエット、色などで構成

太田氏は「今の顧客はECもリアル店舗も垣根なく、買い物している。年代を問わず、身近な地域とのつながり、日常の大切さを感じる暮らしの需要が高まっている。スタッフには将来は地元に帰って、地域に恩返ししたいと考えている人もいる。スマイルシードストアはリアル店舗を展開することで、将来的には地方にも貢献できる存在になれればと考えている」と力を込めて語った。

<キッズも展開>
キッズも展開

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