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百貨店大手5社/秋物衣料が好調、全社が増収を確保

2017年10月02日 16:00 / 月次

三越伊勢丹ホールディングス、J.フロントリテイリング、高島屋、エイチ・ツー・オーリテイリング、そごう・西武は10月2日、9月の売上速報を発表した。

各社ともアウターを中心とした秋物の動きや化粧品・宝飾品・ラグジュアリーブランドが好調で、前年実績を超えた。

インバウンド需要も引き続き好調で、三越伊勢丹は、基幹3店では2か月連続で前々年の実績を上回った。大丸松坂屋百貨店の免税売上高(速報値)は、前年比9%増(客数66%増、客単価26%増)となった。

高島屋の免税売上は、62.5%増となった。阪急阪神百貨店のインバウンドは、化粧品だけでなく、高額なジュエリーや時計も活発な動きを見せ、好調を継続(約1.9倍)した。

■三越伊勢丹(2017年3月期売上高:1兆2534億円)
国内百貨店売上高は、3.6%増となった。内訳は、三越伊勢丹4.3%増、国内グループ百貨店2.7%増だった。

全国的にアウターを中心とした秋物の動きが堅調だったことに加え、大都市店舗を中心に高額品の動きも底堅く、国内百貨店の既存店売上は2か月連続、首都圏三越伊勢丹の既存店売上は4か月連続で前年実績を上回った。

基幹3店では化粧品・宝飾時計・ラグジュアリーブランドの好調が継続し、客単価の伸長が売上実績を押し上げた。前年に比べ最低気温が20度を下回る日も多く、コートなどの秋冬物衣料品も好調だった。

■J.フロントリテイリング(2017年2月期売上高:1兆1085億円)
大丸松坂屋百貨店の売上高は7.0%増、博多大丸、下関大丸、高知大丸を含めた百貨店事業の売上高は6.7%増となった。

百貨店事業の売上高は、秋物の婦人・紳士衣料品全般の動きが良かったほか、美術宝飾品が大きく売上を伸ばし、化粧品、ラグジュアリーブランドも好調を持続した。

大丸松坂屋百貨店合計は7か月連続、百貨店事業合計は6か月連続で前年実績を上回った。

店舗別では、東京店が13か月連続、札幌店が10か月連続、心斎橋店が9か月連続、京都店が5か月連続で前年実績を上回るなど直営14店中11店と博多大丸、高知大丸が前年実績を上回った。

■高島屋(2017年2月期売上高:9236億円)
高島屋単体13店の売上高は8.8%増、岡山高島屋、岐阜高島屋、米子高島屋、高崎高島屋を含めた17店の売上高は8.3%増となった。

店頭売上は、ジャケットやセーターなど秋物衣料に動きが見られたほか、高額品・免税売上が伸長した。

アライアンス企業との新たな共同販促「スーパーポイントウィーク」の奏功などもあり、2か月連続で前年実績を上回った。

店舗別売上は、改装に伴う売場面積縮小の影響などにより、泉北店・立川店・高崎店をはじめ一部店舗で前年比マイナスとなったが、大型5店のほか、堺店・玉川店・大宮店・柏店・岡山店・岐阜店が前年を上回った。

商品別売上は、紳士服(自社分類による17店ベース)・婦人服が前年を上回ったほか、特選衣料雑貨・ 宝飾品などの高額品や紳士雑貨・婦人雑貨・子供服ホビー・食料品も前年比プラスとなった。

■H2O(2017年3月期売上高:9012億円)
百貨店事業の全社計の売上高は、7.4%増となった。内訳は阪急本店14.5%増、阪神本店6.2%増、支店計2.7%減。全店売上高は10か月連続で前年実績を超えた。

婦人服が、気温の低下とともに、重衣料を中心とした秋冬物の動きがよく、それに合わせてコーディネートアイテムであるブラウスなどの動きも良かった。

服飾雑貨は、化粧品が季節の変わり目とともに好調なスキンケアに加えて、トレンド色を中心としたメイクも継続的に動きがいい。国内需要で1000万単位のジュエリーが動くなど、ラグジュアリーや時計などの高額品も好調だった。

■そごう・西武(2017年2月期売上高:7479億円)
そごう・西武19店の売上高は3.5%増、西武池袋本店は6.4%増となった。

婦人雑貨、紳士服、食品、高級雑貨などが前年を上回った。婦人雑貨は化粧品が続伸。紳士服は、前月に続き秋物が好調に推移した。

食品は酒が好調で、菓子、生鮮がそれに続いた。高級雑貨については時計、宝飾が2ケタ伸長した。

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