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大手百貨店/1月は、ファッション・高額消費好調で5社増収

2018年02月02日 10:47 / 月次

三越伊勢丹ホールディングス、J.フロントリテイリング、高島屋、エイチ・ツー・オーリテイリングは2月1日、1月の売上速報を発表した。

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■三越伊勢丹(2017年3月期売上高:1兆2534億円)
国内百貨店売上高は、0.1%増となった。内訳は、三越伊勢丹1.3%増、国内グループ百貨店1.6%減だった。

全国的に厳しい寒さが続き、春物の動き出しが鈍い一方、中間層顧客を含め冬物へのニーズは底堅く推移した。

店舗別では、新宿店とファイナルフェスタが好調な松戸店の実績が牽引し、国内百貨店の既存店売上は6か月連続、首都圏の三越伊勢丹の既存店売上も8か月連続で前年実績を上回った。

基幹店では、引き続きラグジュアリーブランドを中心とした高額品や、化粧品が売上を下支えした。

さらに、厳しい寒さが続いたこともあり、防寒用途のアウター衣料や、マフラー・手袋といった雑貨アイテムの動きが堅調に推移したことが売上の押し上げに貢献した。

春節連休のずれがあった中でも客数が堅調に推移し、インバウンド売上は前年実績を上回った。

■J.フロントリテイリング(2017年2月期売上高:1兆1085億円)
大丸松坂屋百貨店の売上高は2.0%増、博多大丸、下関大丸、高知大丸を含めた百貨店事業の売上高は1.5%増となった。

大丸松坂屋百貨店の免税売上高(速報値)は、36%増(客数39%増、客単価2%減)。

1月度の百貨店事業の売上高は、下旬の降雪や寒波によるマイナス影響があったものの、婦人・紳士ファッションの冬物定価商品がクリアランスセール以上に好調に推移。

化粧品、ラグジュアリーブランド、宝飾品も好調を持続した。なお大丸松坂屋百貨店合計は11か月連続、百貨店事業合計は10か月連続で前年実績を上回った。

店舗別では、東京店が17か月連続、札幌店が14か月連続、心斎橋店が13か月連続で対前年プラスとなる
など、直営14店舗中8店舗が前年実績を上回った。

■高島屋(2017年2月期売上高:9236億円)
高島屋単体13店の売上高は0.5%増、岡山高島屋、岐阜高島屋、米子高島屋、高崎高島屋を含めた17店の売上高は0.5%増となった。

免税売上は前年比22.4%増となった。

1月度の店頭売上は、関東地方に降雪の影響があったものの、免税売上の伸長や株高に伴う資産効果の影響もあり、ラグジュアリーブランドを中心とした高額品などが好調に推移した。

店舗別売上は、大型店では大阪店・京都店・新宿店が前年を上回った。地方郊外店においても堺店・柏店・岡山店・高崎店が前年比プラスだった。

泉北店・立川店・米子店は前年同月比で売場面積が縮小している。

商品別売上は、防寒アイテムが堅調に推移したものの、紳士服(同社分類による17店舗ベース、以下同じ)・紳士雑貨・婦人服は前年を下回った。

また、宝飾品・子供服ホビー・リビングなども前年比マイナスとなった。

一方、化粧品が好調な婦人雑貨のほか特選衣料雑貨・食料品が前年比プラスだった。

■H2O(2017年3月期売上高:9012億円)
百貨店事業の全社計の売上高は、4.3%増となった。内訳は阪急本店7.4%増、阪神本店1.4%減、支店計4.0%減。全店売上高は14か月連続で前年実績を上回った。

婦人ファッション中心に、クリアランスの集客力を活かし、プロパーの売上が好調。重衣料や防寒アイテム中心の動きがよかった。

都心店を中心に、ご褒美需要なども活発化し、アクセサリーやジュエリー・時計など高額品の動きも目立った。

支店では、昨秋に改装した博多阪急(107%)が継続して高い伸び。

インバウンドは基調が変わらず、化粧品や高額なジュエリーや時計が活発な動き(約1.3倍)。

阪急本店は、売上高が14か月連続で前年実績を上回る。

初売りは、2012年のグランドオープン以降、単日では最高の売上(約27億円)。クリアランスも広域からの集客につながった。

中旬以降も、プロパー商材を強化し、クリアランスとの相乗効果で好調な状況が続いた。

24日からのバレンタインも集客に寄与した。

高額品は、高級ブランド゙品(137%)、時計(199%)ともに好調継続。特に500万円以上のジュエリーの動きがよかった。

阪急メンズ大阪は、コート(110%)などの重衣料、Tシャツ(146%)などの軽衣料ともに好調な衣料品が売上を牽引。

インバウンドは、リピート客が増えた化粧品や、高額なジュエリー・時計が好調で、売上は約1.3倍(14か月連続前年越え)。

■そごう・西武(2017年2月期売上高:7479億円)
そごう・西武17店の売上高は1.7%増、西武池袋本店は0.6%減となった。

1月は、記録的大雪の影響を受けながらも、宝飾・時計、婦人雑貨、食品、ラグジュアリーブランド、紳士服などが牽引し、6か月連続で前年越えとなった。

婦人雑貨は化粧品が好調を継続。また、気温低下に伴い婦人・紳士ともに防寒雑貨が高伸した。

宝飾・時計、ラグジュアリーブランドは、インバウンド需要が活発に推移。

食品は年始から好調だった生鮮に加え、菓子も伸長した。

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