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大手百貨店/3月三越伊勢丹など4社増、そごう・西武のみ減

2019年04月01日 16:05 / 月次

三越伊勢丹ホールディングス、高島屋、エイチ・ツー・オーリテイリング、そごう・西武、J.フロントリテイリングは4月1日、3月の売上速報を発表した。

<百貨店イメージ(改装した阪急メンズ東京)>
改装した阪急メンズ東京

既存店売上は、三越伊勢丹1.1%増、J.フロントリテイリング(大丸松坂屋百貨店)1.0%増、高島屋1.2%増、エイチ・ツー・オー0.6%増、そごう・西武0.7%減だった。

訪日外国人客による免税売上を含めたラグジュアリーブランド、春物ファッションが好調だった。

■三越伊勢丹(2018年3月期売上高:1兆2688億円)
首都圏既存店1.1%増、国内百貨店既存店計0.9%増だった。

日本人・インバウンド問わずラグジュアリーブランドの雑貨や衣料品、化粧品が引き続き好調に推移し売上げを牽引し、国内百貨店の既存店、首都圏三越伊勢丹の既存店ともに前年実績を上回った。

基幹店では、デザイナーズブランドを中心に婦人のジャケットやワンピース、ストール、紳士のブルゾンやトップスなど春物アイテムが堅調に推移。

気温が上昇したことで、春物へのマインドが上がってきているとみている。

免税売上は、昨年末から続いていた中国の個人消費マインドの低下や電子商務法の影響がほとんど見られず、首都圏三越伊勢丹の既存店では7か月ぶり、国内百貨店の既存店でがは8か月ぶりに2桁増の伸長となる。

各店共にラグジュアリーブランド、化粧品が好調だった。

伊勢丹新宿本店店頭は0.1%増、三越日本橋本店店頭は5.0%増、三越銀座店は1.9%増となった。

■J.フロントリテイリング(2018年2月期売上高:4699億円)
大丸松坂屋百貨店の売上高は前年同月比1.0%増、博多大丸、下関大丸、高知大丸を含めた百貨店事業の売上高は0.9%増となった。

3月度の百貨店事業の売上高は、訪日外国人客による免税売上高を含めたラグジュアリーブランド、化粧品が好調を持続したほか、ホワイトデー商戦も堅調に推移し、美術品も売上を大きく伸ばした。

なお、大丸松坂屋百貨店合計、百貨店事業合計ともに2カ月連続で前年実績を上回った。

また、大丸松坂屋百貨店合計の免税売上高(速報値)は対前年20%増(客数12%増、客単価7%増)となった。

店舗別では、札幌店が6カ月連続で対前年プラスとなるなど、直営14店舗中7店舗と、博多大丸、下関大丸が前年実績を上回った。

3月20日名古屋店南館2階にオープンした雑貨・フード・コスメの編集売場「KiKiYOCOCHO」は、オープン後の全店入店客数が2桁増となるなど、好調なスタートをきった。

■高島屋(2018年2月期売上高:9495億円)
高島屋単体13店の売上高は1.2%増、岡山高島屋、岐阜高島屋、米子高島屋、高崎高島屋を含めた17店の売上高は1.2%増となった。

3月度の店頭売上は、ラグジュアリーブランドを中心とした高額品売上と免税売上が引き続き伸長したことなどにより、2カ月連続で前年を上回った。

なお、免税売上は前年同月比7.3%となった。

店舗別売上は、大阪店・京都店・日本橋店・新宿店が前年を上回った。

地方郊外店では、泉北店、柏店、岡山店、高崎店が前年比プラスだっ。

立川店・堺店は前年同月比で売場面積が縮小している。

日本橋店も、昨年9月からレストラン街の運営を東神開発に移管したため、百貨店としての売場面積が縮小している。

商品別売上は、紳士服・紳士雑貨・特選衣料雑貨・宝飾品・食料品(同社分類による17店舗ベース、以下同じ)などが前年比プラスだった。

一方で、婦人服・婦人雑貨・リビングなどは前年に届かなかった。

■H2O(2018年3月期売上高:9218億円)
百貨店事業の全社計の売上高は0.6%増となった。内訳は阪急本店3.4%増、阪神梅田本店10.2%減、支店計0.2%減。

寒暖差が激しい月前半は春物衣料の動きが鈍かったものの、中旬以降は気温の上昇とともに春物も含めたファッション関連が動き出すとともに、新生活準備ニーズもプラスして堅調な動きだった。

また、開業以来最大規模となる改装を行い、15日にリニューアルオープンした阪急メンズ東京は、改装工事に伴う売場面積減の影響があるものの、オープン以降は、狙い通りファッション感度の高いお客が広域から多数来店し、想定を上回るペースで推移した。

インバウンド(13%増)は、高額なジュエリーや時計、バッグ中心に好調に推移。

支店は12店舗中6店舗が前年をクリアした。

阪急本店は、婦人ファッション(6%増)は、モードが好調な婦人服、国内・インバウンドともに好調なコスメ、海外ブランドが牽引し堅調だった。

人気の「フランスフェア」は、南仏をテーマに、ファッションから食文化まで、幅広い年齢層に向け様々なライフスタイルを提案することで広域からの集客に寄与した。

阪急メンズ大阪は、海外ブランドのカジュアルスタイルが好調を継続し、スニーカー、バッグ、Tシャツなどが高伸している。

インバウンド(18%増)は、高額のジュエリーや時計に加え、海外ブランドのバッグがよく動き伸長した。

100万円以上の高額品(14%増)は、インバウンドでジュエリーがよく動いた。

■そごう・西武(2018年2月期売上高:7296億円)
そごう・西武15店の売上高は0.7%減、西武池袋本店は1.9%増となった。

ラグジュアリーブランドは、ひき続き好調だった。

一方、婦人服および婦人雑貨は若干伸び悩んだ。

カジュアル衣料が伸びた紳士服や、菓子などが動いた食品は、前年並みの売上を確保した。

免税利用に関しては、客数は前年比で約5%増、売上は前年比で約10%増となった。

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