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コンビニ/10月「ミニストップ」既存店6.1%増など、大手4社増収

2019年11月11日 16:50 / 月次

コンビニエンスストア各社が発表した10月の営業実績によると、既存店売上高の前年同月比はセブン-イレブン3.4%増、ファミリーマート0.9%増、ローソン0.3%増、ミニストップ6.1%増となった。

<コンビニ店舗イメージ>
コンビニ店舗イメージ

客数は、セブン-イレブン2.2%減、ファミリーマート2.0%減、ローソン2.8%減、ミニストップ1.8%増だった。台風の影響で上位3社は売上を落としたが、ミニストップは客数が増加した。

客単価は、セブン-イレブン5.7%増、ファミリーマート2.9%増、ローソン3.3%増、ミニストップ4.2%増となった。大手4社はそろって増加した。

週末に立て続けに上陸した大型台風や昨年10月のたばこの買い控えといった要因がある中で、おにぎり常時100円セールを続けているミニストップの好調さが目立った。

■セブン-イレブン(2019年2月期:チェーン全店売上高4兆8988億7200万円)
既存店売上高は、前年同月比3.4%増、客数2.2%減、客単価5.7%増。

チェーン全店売上高5.3%増、店舗数は2万986店。

既存店の売上高は2カ月ぶりに前年を超えた。一方で、客数は11カ月ぶりに増加に転じた9月から一転し前年割れとなった。客単価は2カ月ぶりに前年を超えた。

キャッシュレス・ポイント還元事業による2%のポイント還元の効果などがあり、売上高に寄与した。軽減税率の影響は不明だが、セブンプレミアムを中心としたデリカテッセン、チルドカップ麺、冷凍食品、惣菜といった中食カテゴリーが大きく伸長した。

客数は、10月は週末に続けて大型の台風が上陸し、月を通じて降水量が多く、前年割れとなった。

スイーツでは、テレビで話題となったバスクチーズケーキなどが好調だった。牛乳や生活デイリー品といったカテゴリーも延べ板。

昨年10月は、たばこの買い控えがあったこと、ラグビーワールドカップによる家飲みの増加、台風による買いだめなどを受け、客単価は上昇した。

■ファミリーマート(2019年2月期:チェーン全店売上高2兆9828億5200万円)
既存店日商0.9%増、客数2.0%減、客単価2.9%増。全店売上高0.3%減となった。

出店23店、閉店20店、純増3店、合計1万5578店。

エリアフランチャイズは、沖縄326店、南九州396店、JR九州リテール204店、合計926店で、国内合計1万6504店だった。

10月は、消費税増税に伴うキャッシュレス2%還元の影響もあり、ファミペイなどのキャッシュレス決済の利用促進等で売上は順調に推移したが、台風19号と週末に悪天候が続いたことから、ドライ飲料・酒・菓子等のカテゴリーが伸び悩んだ。

一方、「秋フェスタ」(10月15日から)、「お母さん食堂」のCM効果などの取り組みも奏功し、「中食」は前年並みを確保、既存店日商は0.9%増と前年をクリアした。

デザートは、「冷やして食べるパイコロネ(マロンクリーム)」(150円)などの手作りデザート類が好調で前年実績をクリアした。調理麺は、「だし香る醤油焼きうどん」(398円)などの焼麺類が好調で前年実績をクリアした。

冷凍食品は、「お母さん食堂」シリーズのラインナップを強化しており、一食完結型のワンプレート商品「花椒香る四川麻婆豆腐丼」(430円)などが好調で前年実績を大幅にクリアした。

■ローソン(2019年2月期:チェーン全店売上高2兆4245億4100万円)
既存店売上高(チケット・ギフトカード除く)0.3%増、客数2.8%減、客単価3.3%増。

全店売上高は2208億7600万円(2.3%増)、客数772人、客単価675円。平均日販は52万1000円。

国内では、出店52店、閉店は純粋51店、置換7店、合計58店で純減6店だった。

2019年10月末時点のローソングループ国内総店舗数1万4667店のうち、ナチュラルローソンは143店、ローソンストア100は774店。

調理パンカテゴリーの売上は、前月の全面リニューアルに加え、具材を楽しむ新シリーズSAND FULL(サンドフル)シリーズに新商品が追加販売されたことなどが寄与し、前年を上回った。

デザートカテゴリーの売上は、新しいシリーズ「CUPKE(カプケ)」4品など、Uchi Cafeの新商品が人気を集めたことなどにより、前年を大きく超えた。

ベーカリーカテゴリーでは、マチノパンシリーズの新商品が好調だったことや、定番商品のリニューアルが奏功したことなどにより、売上は前年を上回った。

チルド飲料カテゴリーの売上は、Uchi Cafeのタピオカ商品シリーズを含む新商品が好調に推移し、前年を超えた。

アイスクリームカテゴリーの売上は、Uchi Cafeのワッフルコーン和栗と安納芋など季節を感じる新商品が好調だったことなどにより、前年を上回った。

日配食品、冷凍食品カテゴリーの売上は、主に生活全般のニーズに対応する品ぞろえを継続的に強化していることにより、堅調に推移した。

たばこは、前年同月のたばこの増税の影響もあり、既存店売上高前年比を1.0%強押し上げる要因となった。

ローソンストア100は、既存店売上高1.0%減、客数5.8%減、客単価5.1%増となった。1店を出店、1店を閉店した。

■ミニストップ(2019年2月期:チェーン全店売上高3337億4000万円)
既存店1店1日当たり売上高は42万7000円(6.1%増)、客数761人(1.8%増)、客単価562円(4.2%増)。

全店1店1日当たり売上高は42万7000円(9.3%増)。全店売上高は、2.4%減となった。

出店3店、閉店2店、期末店舗数は2002店。

コンビニエンスストア商品については、テレビCMを投入した「おにぎり」が好調に推移し、既存店日販と客数の改善に寄与した。例年より気温が高く推移した結果、麺類、ソフトドリンクなどが好調に推移した。

店内加工ファストフードは、9月に発売した「チーズハットグ」、10月4日に発売した「タピオカドリンク」が、SNSなどで話題になり好調に推移した。その結果、これらの商品がけん引し、店内加工ファストフードの既存店日販昨対は17.0%増と、大きな改善となった。

■ポプラ(2019年2月期:売上高260億円)
既存店全店日商30万7000円(0.9%減)、客数540人(4.3%減)、客単価569円(3.7%増)
全店売上高27万8000円(4.1%減)、客数545人(5.0%減)、客単価510円(0.9%増)

■ニューデイズ(2019年3月期:売上高1242億円)
既存店売上高3.5%減、客数5.7%減、客単価2.4%増
全店売上高3.4%減、店舗数495店

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