コンビニ/11月既存店セブン・ローソン前年割れも、ファミマ1.1%増
2021年12月10日 16:30 / 月次
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コンビニエンスストア各社が発表した11月の営業実績によると、既存店売上高の前年同月比は、セブン-イレブン1.1%減、ローソン0.7%減、ミニストップ1.3%減となった。一方で、ファミリーマート1.1%増と明暗が分かれた。
■セブン-イレブン(2021年2月期:チェーン全店売上高4兆8706億円)
既存店売上高は、前年同月比1.1%減、客数2.9%減、客単価1.9%増となった。
チェーン全店売上高0.3%減、店舗数は2万1114店だった。
11月度は、大型都市の中でも事業所などが多いエリアにおいては、テレワークの定着がありつつも客数は回復傾向にあり、繁華街なども少しずつ人出は増加傾向にある。一方、観光立地については依然として感染拡大を懸念する心理等を背景に客数の回復に遅れもあることから、既存店売上と客数は前年を下回った。客単価は、自宅から近い店舗でワンストップで買い物する傾向が継続しており、前年を上回った。
■ファミリーマート(2021年2月期:チェーン全店売上高2兆7643億円)
既存店日商は1.1%増、客数0.3%減、客単価1.3%増。全店売上高2.2%減となった。
店舗数は単体では、出店11店、閉店36店、純減25店、合計1万5668店だった。エリアフランチャイズは、沖縄329店、南九州388店、JR九州リテール205店、合計922店で、国内合計1万6590店となった。
新プライベートブランド「ファミマル」の商品展開も順調に進捗し、また気温の低下にあわせたセール施策や品揃えの強化などにより、中食が継続して好調に推移した。日商の既存比は1.1%増と11月も引き続き前年を上回った。大雨の影響が強く見られた8月を除けば、今年度は、3月以降、毎月前年を超える実績となっている。
新型コロナウイルスの感染状況が落ち着く中、客足も徐々に回復傾向にあり、客数の既存店前年比は0.3%減とほぼ前年並みの実績となった。今後も、各種販促企画や定番商品の強化、デジタル化の推進等を通じて、売上・客数のさらなる向上を目指す。
■ローソン(2021年2月期:チェーン全店売上高2兆3497億円)
既存店売上高0.7%減、客数2.2%減、客単価1.5%増。全店売上高0.9%減。
店舗数はグループで、出店42店、閉店25店となり、総店舗数は1万4697店となった。
品揃え強化をしている5つのカテゴリーのうち冷凍食品・常温和洋菓子は、日常使いの需要取り込みにより、引き続き売上が伸長した。店内調理サービス「まちかど厨房」は、地域ごとのニーズに合わせたご当地丼弁当や定番商品の「三元豚の厚切りロースカツサンド」などが好調に推移した。調理麺は、パスタ専門店と共同開発している「お墨付きパスタシリーズ」や、食べやすいお手軽サイズの「ちょい麺」シリーズが販売をけん引した。
カウンターファストフードは、新フライドチキン「パリチキ」が累計販売数500万個を突破するなど好調。「生ガトーショコラ」の累計販売数が900万個を突破した。販促施策として「なにわ男子」デビューキャンペーン(11月9日~11月22日)ほかを実施した。なお、たばこは既存店売上高前年比を1.5%程度押し上げる要因となった。
■ミニストップ(2021年2月期:チェーン全店売上高2909億円)
既存店1店1日当たり平均売上高は1.3%減、客数4.0%減、客単価2.7%増となった。全店売上高は2.3%減だった。
店舗数は、出店0店、閉店1店で、期末店舗数は1970店となった。
本格的な秋冬シーズンの到来とクリスマスに向けて、温麺・グラタン・チキンなどの品揃え強化とともに、ブラックフライデーを活用したプロモーションを実施し、客単価の向上を図った。
コンビニエンス部門は、ボリューム系弁当の「ずっしり極!」シリーズや、「駅弁風弁当」の販売が好調に推移した常温弁当の売上が前年同月の実績を上回った。
店内加工ファストフード部門は、クリスマスに向けて「極旨チキン」「チキンキエフ」を新発売したチキンや、ブラックフライデーの企画商品として期間限定で発売した「バケツポテト」の販売が好調に推移したポテト、「佐野黒から揚げ」を新発売した店内調理惣菜の売上が前年同月の実績を超えた。
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