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日本百貨店協会/5月売上高は15カ月連続プラスで6.3%増

2023年06月23日 10:40 / 月次

日本百貨店協会が6月23日に発表した2023年5月の全国百貨店売上高概況によると、全国の百貨店(調査対象70社・181店)の売上総額は約4111億円(前年同月比6.3%増)だった。

<5月の実績>

実数 前年同月比
売上高総額 4111億円 6.3%増
総店舗面積 474万5275m2 3.0%減
総従業員数 5万2351人 6.9%減

5月の売上高は6.3%増、入店客数は4.5%増と、共に15カ月連続のプラスとなった。新型コロナ5類移行による外出機運の高まりで人流が増加し、旅行やオケージョン、ビジネス需要などから、衣料品や身のまわり品、化粧品が好調に推移した。高伸が続くインバウンドも売上を押し上げた。各社が企画した物産展や催事は活況で、GWを中心に多くのお客で賑わい、売上と集客に寄与した。コロナ前の2019年比では売上高4.9%減、入店客数17.9%減と、それぞれ前月より改善(売上高1.4ポイント、入店客数1.8ポイント)しており、業績回復は一段と進んでいる。

顧客別では、インバウンドが円安と入国制限の終了などを背景に、249.1%増(217億円/14カ月連続/シェア5.3%)と、前月より39.2ポイント上昇し、2019年比では32.2%減と前月より7.8ポイント改善した。国内市場も2.3%増(15カ月連続/シェア94.7%)と好調に推移しており、2019年比は2.7%減と0.7ポイント改善している。

地区別では、インバウンド効果や株高などから、都市(10都市/8.5%増)が7地区で前年実績をクリアし20カ月連続プラスとなったが、地方(10都市以外の7地区)は0.1%減と僅かに前年実績に届かず、5カ月ぶりにマイナスに転じた。

商品別では、主要5品目のうち4品目で前年実績を超えた。二桁伸びを示した身のまわり品(11.1%増)は、ラグジュアリーブランドを中心に、バッグや財布、靴が好調だった。衣料品は、気温上昇による季節需要の高まりから初夏商材が動いた。化粧品はマスクを外す機会が増え、メイクアイテムやUVケアが好調だったほか、インバウンド需要もあり高い伸びを示した(15.8%増)。食料品は、催事や手土産、歳時記需要から、菓子、惣菜が好調で、共に21カ月連続でプラスとなった。これから本格化する中元商戦では、ライフスタイルの変化を受け、新たな顧客ニーズに即し、各社とも趣向を凝らした商品提案を行っている。

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