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日本百貨店協会/7月売上高は17カ月連続プラスで8.6%増

2023年08月25日 15:55 / 月次

日本百貨店協会が8月25日に発表した2023年7月の全国百貨店売上高概況によると、全国の百貨店(調査対象70社・181店)の売上総額は約4758億円(前年同月比8.6%増)だった。

<7月の実績>

実数 前年同月比
売上高総額 4758億円 8.6%増
総店舗面積 473万8907m2 3.2%減
総従業員数 5万1981人 6.8%減

7月の売上高は8.6%増と17カ月連続のプラスとなった。コロナ前の2019年比では1.5%減と前月より3.6ポイント改善しており、回復基調が鮮明になっている。

猛暑が続いた天候与件や旅行需要などで盛夏商材がけん引したほか、ラグジュアリーブランド・宝飾品などの高付加価値商材も好調に推移している。円安効果と入国制限終了などから増勢が続くインバウンドは、2019年実績も超えて売上全体を底上げした。各社が企画したファミリーイベントやアニメ展、食品催事や外国展等各種企画も奏功し、入店客数は9.7%増(17カ月連続)となった。

顧客別では、インバウンドが206.6%増(16カ月連続/シェア6.6%)、売上高313億円と、コロナ禍の2020年2月以降、最高額を更新。2019年比でも二桁増の11.4%増と、コロナ前の実績を大きく超えた。国内市場は3.9%増(17カ月連続/シェア93.4%)、2019年比では2.3%減だが、減少幅は前月より3.0ポイント改善している。

地区別では、都市(10都市/22カ月連続)が、インバウンド効果と、高額商材の高伸などから、全地区で前年実績をクリアし、11.0%増と前月に続き二桁伸びを示した。5地区で前年実績を超えた地方(10都市以外の7地区)も1.6%増と、3カ月ぶりにプラスに転じた。

商品別では、主要5品目全てで前年実績を超えている。外出機会増加や天候与件などから、衣料品(10.7%増)と身のまわり品(16.0%増)、化粧品(15.1%増)は、盛夏アイテムやUV関連が好調で高い伸びを示した。

主力の衣料品では、クリアランスのセール品以上に実需品へのニーズが高く、定価販売のプロパー商材も健闘。身のまわり品では、バッグやアクセサリー、旅行用品、日傘などがよく動いた。国内外ともに好調だった化粧品は、UVケアやメイクアイテムが伸長し、食料品は、手土産やギフト、インバウンド需要などから菓子が引き続き好調だった。中元商戦は自家需要の高まりもあって堅調に推移している。

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