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イズミ、広島市、広島大学など/自動運転車による買い物支援プロジェクト

2020年12月10日 13:50 / 店舗

イズミ、東広島市、広島大学、MONET Technologies(モネ・テクノロジーズ、MONET)は12月10日、小売りMaaS(マース)を自動運転車で実現するプロジェクトを開始すると発表した。

プロジェクトは、スーパーマーケットなどと連携した小売りMaaSを自動運転車で実現する「Autono-MaaS(オートノマース)」の実用化に向けたもので、2021年2月から開始する。

<プロジェクトの全体像>

プロジェクトの全体像

Autono-MaaSは「Autonomous Vehicle(自動運転車)」と「MaaS」を融合させた自動運転車を利用したモビリティサービスを指す。トヨタ自動車が提唱する。

プロジェクトでは、学生や子育て世代、高齢者などの買い物を支援する新たなサービスの実証を目的として、広島大学の東広島キャンパスの学生、教職員や西条町下見と西条下見地区の住民を対象としたモニターで実証実験に段階的に取り組む。実証実験では、サービス利用料は無料とする。

■実証実験の内容

実証実験の内容は3つ。1つ目は、2021年2月~2022年3月に、西条町下見と西条下見地区でモニターを対象として、オンデマンドバスでスーパーへの送迎と商品の宅配を同時に行う。また、電話で注文した商品をモニターが指定した場所・時間に配送するサービスを実施する。

オンデマンドバスは、MONETが開発した「マルチタスク車両」を使用。車両はシートを外すことで、大きな荷物の配送や車椅子での乗車もできる。

<オンデマンドバス(マルチタスク車両)>
オンデマンドバス(マルチタスク車両)

2つ目は2021年3月~2021年8月に、広島大学構内で東広島キャンパスの学生と教職員を対象に、自動運転車で広島大学キャンパス内の移動を行う定時定路線による実証実験を行う。モニターはアプリで車両を予約し、指定した停留所から乗降する。

実験で使用する自動運転車は、米国で公道走行実績を持つ、MayMobility(メイモビリティ)社が開発した車で、日本で初輸入となる。

<自動運転車>
自動運転車

3つ目は2021年9月~2022年3月で、自動運転車でスーパーへの送迎と商品の宅配を同時に行う実験を実施。西条町下見と西条下見地区のモニターを対象に、広島大学の東広島キャンパスと、イズミの「ゆめタウン学園店」を結ぶルートに定時定路線を運行する。

停留所は10カ所の予定で、MONETアプリで車両を予約し、モニターが指定した停留所から「ゆめタウン学園店」まで送迎するサービスを実施する。また、電話で注文した商品をモニターが指定した停留所・時間に配送するサービスも提供する。

<運行ルート>
運行ルート

さらに、2021年3月からは、モニターがイズミに電話で注文した「ゆめタウン学園店」の商品を、店頭カウンターで受け取れるサービス「BOPIS(Buy Online、Pick-up In Store)」も実施する予定だ。

プロジェクトは、自動運転社会を見据えた新たなモビリティサービスの創出と実証を目的とした「東広島市 Autono-MaaS 推進コンソーシアム」の取り組みの一環として行う。

「東広島市 Autono-MaaS 推進コンソーシアム」の事務局は、東広島市、MONET、現代文化研究所が務め、企業や団体、有識者、関係省庁などが会員として加盟する。また、オンデマンドバスによる貨客混載などの実証実験は、経済産業省 中国経済産業局の委託事業として実施している。

実証実験に参加するモニターは今後募集する予定で、参加が決定したモニターへ実証実験の詳細を案内する。詳細については、別途発表するという。

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