ワークマン/400店舗体制目指しSC敷地内の路面店出店を強化

2024年08月28日 10:00 / 店舗

ワークマンは、中長期的に「#ワークマン女子店」(以下:女子店)の全国400店舗体制を目指し、商業施設の敷地内への路面店出店を増やしている。また、店舗戦略の要として、女子店における男性向けカジュアル衣料の導入、来店頻度を高めるための下着の販売を強化し、売り上げ・客数増を狙う。

<大人かわいい女子店アイテム>
大人かわいい女子店アイテム

同社は、女子店を2025年5月までに、ショッピングセンター(以下:SC)/スーパー/ホームセンター敷地内の路面店27店舗、大型SC内3店舗の計30店舗をオープンする計画だ(女子店は2020年出店開始、2024年7月末現在66店舗、作業服を扱わないSC内のWORKMAN Plus12店舗を含む)。

女子店は、コロナ禍下のアウトドアブームなどを受け、成長を続けてきた。当初は広告塔として銀座や駅前SCのテナントとして出店していたが、次の成長軌道に乗せるため、フランチャイズで運営する女子路面店の大量出店段階に移行する。

同社によると、SC敷地内の路面店出店は「女子路面店の盛況ぶりが業界で話題になり、活性化の切り札としてSC運営会社、スーパー、ホームセンター、ドラックストアからの出店要請が増えてきた。女子店の敷地内進出後に、売り上げが3割も伸びた大手スーパーもある。100円均一ショップ、日用雑貨などの他テナントとの相性が良く、相互送客効果が見込め、駐車場を共用でき、デベロッパー側と当社にとってwin-winだ」という。

さらに、女子店は家族で来店する場合が多く、ファミリーコーデ需要に対応するため、売り場の商品構成の見直しを進めている。

女子店の女性アイテムは「大人かわいい」をテーマにしており、淡色系の商品が人気を集めている。しかし、男性用は既存商品から派生した派手なアクティブウエアが多く、男女の商品でテイストのミスマッチが起きていた。

<男性用「大人カジュアル」>
男性用「大人カジュアル」

そこで、2024年秋冬から、男性用「大人カジュアル」の新製品を投入する。女性用ウエアとテイストをそろえた淡い色み、ワークマン得意の機能性を持たせつつも日常着にしやすいシャツ、パンツ、スウェットなどがそろう。

<女子店における男性向け商品の50%を大人カジュアルに>
女子店における男性向け商品の50%を大人カジュアルに

同社は「現在の商品構成は女性向けと男性向けが2:1。今後1年で、女子店における男性向け商品の50%を大人カジュアルに変更する。将来的に、商品構成を売り上げベースで女性35%、男性35%、靴15%、キッズ10%にしていく。ファミリー向けなどのカジュアル衣料を女子店、プロ向け作業服、バイクや釣りといったアウトドア用商品はワークマンとWORKMAN Plusの既存店と住み分けし、それぞれのお客様のニーズに対応する」と説明している。

<親子コーデも楽しめる>
親子コーデも楽しめる

また、女子店の売り上げアップのため、男性向けカジュアル衣料の拡充と共に、消耗品の下着を強化し、来店頻度を高める方針だ。

既存店には作業用品の軍手や作業靴などの購入頻度の高い消耗品があるが、女子店はまだ消耗品の大ヒット製品がないことを踏まえ、2024年秋冬は「シン・ホッとするインナー」シリーズを投入。同シリーズは全商品税込み980円以下の低価格と高機能で、競合他社との差別化を図る。

<シン・ホッとするインナー>
シン・ホッとするインナー

同社店舗は2024年7月末現在、ワークマン368店、WORKMAN Pro10店、WORKMAN Plus 568店、#ワークマン女子店66店、WORKMAN PlusⅡ9店の計1021店となっている。

<アクティブウエアは既存のワークマンで展開>
アクティブウエアは既存のワークマンで展開

<9月以降の女子店の出店>

開店月 ショッピングセンター敷地内路面店(貸主) 単独路面店(貸主) モール建物内店
2024年9月 羽島インター(バロー)/岐阜県 小平青梅街道(一般地主)/東京都 ららぽーと新三郷
10月 米沢(ヤマザワ)/山形県
カインズ下妻(カインズ) /茨城県
イオンモール土岐(イオン)/岐阜県
埼玉県
11月 イオンモールつがる柏(イオン)/青森県
MOMOテラス(住商)/京都府
真岡大谷(一般地主)/茨城県
阿見(一般地主)/茨城県
岡崎インター(一般地主)/愛知県
田辺文里(一般地主)/和歌山県
エミテラス所沢
埼玉県
6店 5 店 2店 計13店
2025年3月 天童北(ヤマザワ)/山形県
イオンタウン仙台泉大沢(イオン)/宮城県
仙台荒井(ヤマザワ)/宮城県
つくばみらい(カスミ)/茨城県
ゆめモール五日市(イズミ)/広島県
ゆめタウン出雲斐川(イズミ)/島根県
イオンモール土浦(イオン)/茨城県
カインズ都留(カインズ)/山梨県
高知インター(マルナカ)/高知県
桜井(一般地主)/奈良県 イオンモール名取
宮城県
4月 高岡(一般地主)/富山県
コスタ行橋(ハローデイ)/福岡県
ラスパ白山(ユニー)/石川県
鹿屋バイパス(一般地主)/鹿児島県
5月 甲府(一般地主)/山梨県
イオンモール大牟田(イオン)/福岡県
14店 2店 1店 計17店
総計 20店 7店 3店 総計30店

取材・執筆 鹿野島智子

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