ワークマン/男性カジュアルを強化、着る断熱材「XShelter」は売上目標10億円
2024年08月26日 12:23 / 経営
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ワークマンは8月26日、「ワークマン2024年秋冬新製品発表会~機能の格付け、始まる。~」を開催した。
<「XShelter」は売上目標10億円>
※中央:土屋専務
2024年秋冬では、同社が得意としてきた機能性衣料に加え、レディースの「キレイめ」カジュアルコーデ、メンズの「大人カジュアル」を強化。「Workman Kids」と合わせて、ファミリーでコーディネートでき、アウトドア需要以外の幅広い層のニーズを取り込みたい考え。
得意の機能性商品に向け、新素材「XShelter」を開発した。熱エネルギーを遮断する断熱機能で、外気をシャットアウトし、衣服内の快適温度30~33度を保つ。
冬場の暑く感じるときも、気温が低い時も快適な状態が続くという。
土屋哲雄専務は「当社は防寒重衣料を得意としてきたが、暖冬で重防寒アウターの売り上げが16%も減少し、天気・気温に左右されない防寒ウエアの開発が急務だった。今回の暑さも寒さも感じにくいXShelterは自信作。初年度20万点、売り上げ10億円を目指す」と意気込みを語った。
ラインアップは、「断熱ジャケット」(税込み3900円)、「断熱パンツ」(2900円)、「断熱ベスト」(2900円)、「断熱防水防寒ジャケット」(5800円)、「断熱AEGISプレミアム防水防寒スーツ」(上下組、9800円)、「断熱マフラー」(980円)、「断熱レディース防水ウォームアウター」(4900円)、「断熱ムービングシュラフ」(9800円)。
同日よりオンラインストアで予約販売を開始する。
また、同社の機能に関するピクトグラムは現在約260あり、細分化され、商品選びの際、わかりにくくなっていた。
土屋専務は「製品を選びやすくするため、耐雨、防寒、ストレッチ、美脚で格付けを開始する。来年には冷感、UV防止、収納度も格付けする。製品の品ぞろえの幅と深さがわかりやすければ、必要な状態に応じた商品を複数購入していただける。例えば小雨だと3、本降り4、豪雨5などグレードが分かると軽くて使いやすい3、暑くて動きにくくなるが豪雨でも対応できる5を使い分けられる。わからないと無難な4を買って、小雨の時は暑くて使いづらいなどミスマッチが起きる」と説明している。
さらに、コロナ禍のアウトドアブームもあり、同社と言えば、アウトドアウエアをイメージする生活者が多いが、普段使いできる機能性カジュアルやキレイめの大人カジュアル製品の拡大を加速する方針。
土屋専務は「#ワークマン女子は、家族で買い物にくる生活者が多く、男性向け衣料がアウトドア用の色が濃いもの、派手な柄物といった女性用商品とテイストが食い違っていることが課題だった。そこで、機能性格付け、女性ものとテイストを合わせつつ、地味でも『光る』デザイン、一般的なカジュアル衣料の定価の半額、この3つで、競合他社と差別化したカジュアル衣料を展開する」と述べた。
1年後には、#ワークマン女子店における男性向け衣料の50%を大人カジュアルで構成する計画だ。
男性向け商品では、ベロアといった流行素材の導入、日常着に使いやすいデザイン、機能性を追求してきたワークマンらしい汚れの落ちやすさ、毛玉になりにくさといった機能、低価格でさらなる客層を取り込む計画だ。
そのほか、新たな取り組みとなる「学生デザイナーコラボ企画」第1弾として、「名古屋モード学園×Workman Colors」の製品も投入する。今回、名古屋モード学園の学生728人が参加したデザインの中から、17作品を製品化した。
取材・執筆 鹿野島智子
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