ネットショッピング/日本は小売・配送が高品質、低い返品率
2017年08月31日 13:37 / 経営
JDAソフトウェア・ジャパンは8月30日、「2017年 インターネットショッピングに関する消費者意識調査」の結果を発表した。
日本国内での調査結果に加え、イギリスでの調査結果との比較を通して、日本におけるネットショッピングに関する消費者意識をより鮮明に映し出している。
調査結果では、ネットショッピングにおいてトラブルを体験したことがあると回答した消費者は、日本が31%に対してイギリスは55%。イギリスに比較して日本の小売・配送を含むネットショッピング環境のクオリティの高さがうかがえる。
<過去1年間にクリック&コレクト(店舗で受け取る)を利用しましたか>
クリック&コレクト(店舗で受け取る)を利用したことのある消費者がイギリスでは54%にのぼるのに対して、日本では18%にとどまる。
昨今の配達業者による配達時間帯や料金の見直しを受けて、21.6%は「クリック&コレクトが増える」と回答。日本では、クリック&コレクトの今後の環境整備が期待される。
<ネットで購入した商品(食品以外)を返品する頻度は年間で何回(%)>
イギリスでは59%の消費者が返品をしたことがあると回答したのに対して、日本では19.4%にとどまり、様々な要因はあるが、返品に対する寛容さに、国民性の違いが見て取れる。
<過去、同じ商品で再配達を何度まで依頼したことがありますか(%)>
<再配達時の追加料金の検討、再配達サービスが無くなる可能性は、今後の購入にどのように影響しますか(%)>
再配達について、日本では再配達をお願いしたことがないが昨年に比べて倍近く増えていることに加え、2回以上4回以下の再配達は昨年の29%から19.3%に減っている。
日本では、配達のクオリティが高くなっていると同時に、消費者の受け取りに関する意識も成熟してきているのかも知れないと分析している。
ネットでも実店舗でも購入できる商品について、いまだ日本では7割の人が実店舗で購入すると回答。日本では、今後もクリック&モルタルのニーズが予想されるとしている。
JDAソフトウェア・ジャパンの尾羽沢 功社長は「日本の小売企業のデジタル変革への取り組みは進んでいますが、お客様に満足していただくためのオムニチャネル対応への体制の整備はこれからの課題であるということが見えてきました。今後、益々フルフィルメントのオペレーションはより複雑になっていきます。収益を確保しつつ、顧客満足度とコスト効率性の向上を実現するためには、サプライチェーン基盤をより強固かつ高度化していく必要があると考えます。」と述べている。
■調査結果のレポート。
http://now.jda.com/Customer-Pulse-2017-JP-APAC.html
・日本調査概要
調査方法:インターネット調査
調査対象:日本国内在住18歳以上の男女
有効回答数:2,097
調査期間:2017年6月26日~28日
調査実施機関:インテージ
・イギリス調査概要】
調査方法:インターネット調査
調査対象:イギリス在住18歳以上の男女
有効回答数:2,070
調査期間:2016年12月29日~30日
調査実施機関:YouGov UK
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