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日本コカ・コーラ/20年リサイクルPET樹脂使用率7ポイント増の28%達成

2021年03月03日 10:30 / 経営

日本コカ・コーラは3月3日、全国5社のボトリング会社などで構成するコカ・コーラシステムとともに国内の清涼飲料事業で、2020年はPETボトル容器のリサイクルPET樹脂の使用率が28%(前年比7ポイント増)になったと発表した。

<日本のコカ・コーラシステム「容器の2030年ビジョン(ロードマップ/実績)」>

2020年に「い・ろ・は・す 天然水 100%リサイクルペットボトル」と「い・ろ・は・す 天然水 ラベルレス」で、100%のリサイクルPETボトルを導入したことなどが寄与した。同社では、石油から新規に製造されるプラスチック使用量の大幅な削減につながったとしている。

日本のコカ・コーラシステムでは、「容器の2030年ビジョン」を2018年1月に発表。使用済みPETボトルを回収し、PETボトルとして再生する「ボトルtoボトル」を推進している。また、2025年までにリサイクルPET樹脂使用率を50%、2030年までにPETボトルで新たな石油由来原料の使用をゼロにすることなどを目指している。

<「い・ろ・は・す天然水 100%リサイクルペットボトル」は2月22日から「リサイクルしてね」ロゴを導入>

PETボトルのリサイクルの取り組みでは、リサイクルが可能な全ての製品パッケージで共通の「リサイクルしてね」ロゴを2月下旬から順次導入。リサイクルPET樹脂を100%使用した容器のラベルには「100%リサイクルペット」の表示を合わせて記載し、消費者へのコミュニケーションを強化している。ロゴは製品パッケージのみならず、広告物やPOP、リサイクルボックスなどにも順次展開してく予定。

ほかにも、プラスチック資源の有効活用と製造過程での二酸化炭素(CO2)の排出量削減の取り組みの一環として、製品の原液などを製造する「日本コカ・コーラ 守山工場」(滋賀県)で、1月から製品の原液輸送時に使用する容器をリサイクルPET樹脂に切り替えた。

<左から、1ガロン、0.5ガロン、550mlの100%リサイクルペット原液容器>

その結果、従来の原液容器と比較して、石油から新規に製造されるプラスチックの使用量を年間で約51トン、二酸化炭素(CO2)排出量も約27トンを削減した。この取り組みは、世界のコカ・コーラシステムで初の事例という。

さらに、3月25日からスタートする「東京2020オリンピック聖火リレー」の会場などで、100%のリサイクルPETボトルを使用した非売品の自社製品のサンプリングを行う予定。

同社はプレゼンティングパートナーを務めており、消費者との様々な接点でPETボトルの回収とリサイクルを呼びかけることでPETボトルをはじめとする飲料容器の回収率向上と、プラスチック資源の水平リサイクルのさらなる推進を図る。

日本コカ・コーラでは、今後もグローバルビジョン「World Without Waste(廃棄物ゼロ社会)」に基づき、「設計」「回収」「パートナー」の柱からなる活動に取り組み、国内のプラスチック資源の循環利用を進めるとしている。

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