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大創産業/京都芸術大学と新商品開発プロジェクト、合格作品を12月に商品化

2021年08月18日 11:30 / 商品

大創産業は8月17日、京都芸術大学と、商品化を前提にダイソーの新商品のデザインを学ぶ「商品開発企画プロジェクト」を実施したと発表した。プロジェクトを通じて、学生から新商品のアイデアを募集し、選んだ作品を商品化して12月に販売する。

大創産業と京都芸術大学は、次代を担う学生への実践的な学びの機会の提供とダイソーの新商品の開発を目的に産学連携で商品開発企画プロジェクトを2017年に開始。プロジェクトでは、学生が大創産業の商品部門と連携しながら、商品の構想、開発、デザインに取り組む。今回が2回目の開催となる。

<プロダクトデザイン学科の学生と大創産業デザイン課のオリエンテーションの様子>

今回のプロジェクトは、4~7月に行われた芸術学部プロダクトデザイン学科の授業の一環として実施。同学科の2~3年生16人が参加し、テーマに沿ってアイデアを提出した。

募集テーマは「新生活様式に活躍する新常識グッズ」「知らない間にサスティナブル・減らすプロダクト」「形状の根本から考えるプロダクト」で、472案の企画が集まった。その後、学内選考を経た71案について、8月4日に学内で最終選考のプレゼンテーションを実施した。

<プロダクトデザイン学科3年の林璃帆さん(左)と「保存容器として使える食器」>

最終選考では、プロダクトデザイン学科3年の林璃帆さんが「保存容器として使える食器」(初期試作品)、プロダクトデザイン学科3年の辻山紬木さんによる「マグネットとして使える額縁」(初期試作品)などの説明が行われた。

<プロダクトデザイン学科3年の辻山紬木さん(左)と「マグネットとして使える額縁>

林さんと辻山さんはプロジェクトについて「100円で販売するという大前提があり、コスト調整が大変だった。商品として流通されることを考えると製造のしやすさなども視野に入れなければいけない点が難しかった」、「ふだんの製作では『自分の作りたいもの』を作って提出していたが、『市場に出す』ことを前提として考えていくプロセスが良い経験になった」と、それぞれ感想を述べた。

<プレゼンテーションでは大創産業のバイヤーから質問やアドバイスも活発に行われた>

最終選考には、京都芸術大学芸術学部プロダクトデザイン学科の北條崇教授、大創産業の矢野靖二社長、同社の商品本部バイヤー、デザイン課社員など10人が参加。「テーマに沿っているか」「学生らしい視点があるか」「既存品になくダイソーの商品として販売できるか」「100円で販売可能か」などの視点で選考を行った。

京都芸術大学の北條崇教授は、「卒業生の社員の方を中心に手厚いサポートがあったおかげで、高いモチベーションを維持して粘り強く授業を進めることができた結果、学生のフレッシュな視点を生かした具体的なデザイン提案ができた」と話した。

また、大創産業デザイン課の柳原樹氏は、「『どうしたいか?』『何をしたいか?』と学生にヒアリングしながら認識を合わせていくコミュニケーションの重要性を改めて学べるプロジェクトとなった」とコメントしている。

大創産業では、今回のプレゼンテーションを踏まえて、今後、社内で作品選考を重ね、試作、安全性の確認、マーケティングを行った後に、12月から全国のダイソーの店舗で順次販売していく予定。同社では、プロジェクトを通じて、デザインが商品に与える付加価値を再認識し、付加価値が高い商品を顧客に提供できることを期待しているという。

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