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ポプラ/祖業の珍味子会社「大黒屋食品」をまるか食品に譲渡

2021年09月22日 12:05 / 経営

ポプラは9月22日、100%子会社の大黒屋食品の全株式を、まるか食品に譲渡すると発表した。株式の譲渡価格は2億8000万円。

大黒屋食品は、ポプラ発足の起源となった会社であり、ポプラグループ店舗のための珍味商材の調達機能として、長くポプラグループ関連会社の中核を担ってきた。

しかし、近年、ポプラは大手他チェーン・他業態との厳しい競争により店舗数の減少が続き、またその対策として施設内への出店に重点的に取り組んだ結果、病院・大学・オフィス内など珍味商材を取り扱わない店舗の割合が増加したことにより、ポプラと大黒屋食品の取引高は年々減少し、また大黒屋食品としてはこれに対応するため食品スーパーやドラッグストアなどポプラ以外に取引先を拡げ、現在では西日本有数の珍味卸会社としてのポジションを確立した。

また、ポプラは、昨年9月にローソンとの共同事業契約を締結し、グループの新たな収益事業として「ローソン・ポプラ事業」を立ち上げる一方、既存のポプラ・生活彩家事業については収益構造の見直しと新ビジネスモデルの構築に向けた事業構造改革に取り組んでおり、新型コロナウイルス感染症拡大の影響が長期化することを視野に本業であるコンビニ事業の立て直しに専念するべきと判断した。

大黒屋食品にとっても、同じ珍味業界でヒット商品を抱える地場のメーカーであり、従前から重要な取引先であるまるか食品の傘下に加わることで、商品の調達や販路拡大において相互にメリットが期待できることから、同社に全株式を譲渡するという。

2021年1月期の大黒屋食品の売上高は9億3462万円、営業損失1606万円、経常損失668万円、当期損失675万円だった。株式譲渡により、2022年2月期第3四半期において特別利益を計上する見込みだ。

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