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パン・洋菓子製造販売のベルベ／自己破産申請へ、負債52億円

2021年11月16日 10:00 ／ 経営

帝国データバンクによると、パン・洋菓子製造販売のベルベ（神奈川県大和市）は、11月9日をもって事業を停止し、事後処理を奈良道博弁護士ほか3名に一任した。

近日中に自己破産を申請する予定だという。

同社は、1973年3月に個人創業、1976年4月に法人改組したパン・洋菓子の製造販売業者。「ベルベ」の名称で、路面店や商業施設、駅ビル、高速道路SAに店舗を構え、神奈川県を中心に東京都、静岡県に計28店舗を展開していた。

近年は健康・天然酵母にこだわった商品開発に取り組み、積極的な出店攻勢から2020年6月期の売上高は約25億6000万円を計上するなど、県内トップクラスの売り上げとなっていた。

しかし、新型コロナウイルス感染拡大により、主に商業施設や駅ビル内の店舗が休業、営業時間の短縮を余儀なくされ、売り上げが大きく減少。人件費や賃料などの固定費負担も重く、収益悪化が続いていた。この間、資金繰りがタイトになり、近時の材料価格高騰も追い打ちとなっていたうえ、ここに来て過去の決算内容に対する疑義も浮上した。約定通りの弁済が不可能となり、事業継続が困難な状況に陥っていた。現時点の負債は約52億円で、ベーカリーの倒産としては過去最大となるという。

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