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JINS/地域が抱える課題に向き合う新組織「地域共生事業部」設立

2022年01月27日 13:00 / 経営

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ジンズホールディングス(JINS)は1月27日、社内に「地域共生事業部」を新設したと発表した。

現在、「Magnify Life(マグニファイ・ライフ)=人々の生活を拡大し、豊かにする」というビジョンを実現するため、サステナビリティ共通ビジョンや2030年・2050年に向けたサステナビリティ目標を策定するなど、持続可能な社会づくりや企業づくりに取り組んでいる。

こうした取り組みの一環として、2021年9月1日付けで地域が抱える課題に民間企業として向き合い、共に成長していくことを目指して「地域共生事業部」を新設した。

JINSの代表取締役CEOである田中仁氏は、自身の出身地である群馬県前橋市で個人のライフワークとして長年地域貢献活動に取り組んできた。群馬県の地域活性化を目的として2014年に「一般財団法人田中仁財団」を設立した。また、起業家の地位向上と起業支援のため地元新聞社と共催して「群馬イノベーションアワード」を、2013年を皮切りに毎年開催するほか、起業家育成のために無料のビジネススクール「群馬イノベーションスクール」を開講してきた。

2015年には官民共創事業として「前橋ビジョン実行委員会」を立ち上げ、市民の声を取り上げながらまちづくりに関するビジョンを策定。そして2020年には創業300年の歴史を持つ前橋市の老舗旅館「白井屋旅館」を新たにアートホテル「SHIROIYA HOTEL/白井屋ホテル」として再生し開業した。開業後1年を経た現在では、世界的に権威のある賞であるInternational Travel Awards にて「The Best New Hotel in Japan 2021」を受賞するなど、国内外で多くの支持を得て、前橋市の新しいランドマークとして地域に根付いている。

こうした田中氏個人の取り組みから得られた知見を企業としても実践するため、JINSでは地域との共生をサステナビリティにおける重要な観点と位置づけた。また、2030年をマイルストーンにした目標の中でも「地域と共生する店舗の実現」を盛り込んだ。そのほか、地域が抱える課題に向き合い、全国の店舗を起点としたコミュニティ創出などに取り組むなど、地域と共に成長する道を切り開く組織として昨年9月に「地域共生事業部」を新設した。

地域共生事業部には、ノーマ事業室、飲食事業グループ、イベント運営グループの3つの課を設けた。ノーマ事業室では、群馬県内で農業経営を行っているJINSの特例子会社「JINS norma」の運営をサポートしており、障がい者と健常者が一体となって農作業を行う新しい農業経営を通じ、障がい者の社会的自立支援だけでなく、担い手不足によって増える耕作放棄地の削減を目指している。

飲食事業グループでは、昨年4月にオープンした群馬県前橋市の「JINS PARK」内にある新ベーカリーカフェブランド「エブリパン」の企画・運営を行っている。

イベント運営グループでは、地域の住民と交流し、地域で活躍するクリエイターとコラボレーションしたイベントの企画・運営を行っている。昨年12月にJINS PARKで開催した「HOLIDAY MARKET」では、地元クラフト作家や多種多様なフードブースの出店、野菜の販売が好評で多くのお客が来場した。

<アートワークショップ>
アートワークショップ

また、地域の子どもたちにアートによる新たな「見る体験」を提供することを目指している「アートワークショップ」は、これまでに地元出身のアーティストと一緒にJINS PARKのほか、岡崎でも開催し、子どもたちに新しい体験を提供している。

2月にはさらに2つのアートワークショップの開催が決定した。2月20日にはJINS PARKで村田峰紀さんと「消す」をテーマにしたワークショップを実施。2月27日には、「JINSイオンモール岡崎店」で大田黒衣美さんと「岡崎の森林」をテーマにしたワークショップを実施する。今後も全国に展開している店舗という場と、スタッフという人を起点に、地域課題を解決するための新たな取り組みを推進するという。

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