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ダイナース/LINEと連携し飲食店の直前キャンセル買取・再販

2017年08月24日 13:08 / トピックス

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ダイナースクラブカードを発行する三井住友トラストクラブは8月24日、直前キャンセルで生じた有名飲食店の空席を買い取り、ダイナースクラブ会員に向けて再販する新サービス「ダイナースクラブ ごひいき予約」を開始した。

<ダイナースクラブ ごひいき予約(イメージ)>

飲食業界において直前キャンセルは、仕入れた食材や人件費のロス、他の顧客の機会損失などといった損害につながり、大きな問題として認識されている。

直前キャンセルや予約日時になっても顧客が来ない無断キャンセルは、全体予約の1~3%に達すると試算され、年間推定損失額は飲食業界全体で750~2000億円と見込まれている(一般社団法人 日本フードサービス協会公表の外食産業市場規模に基づき同社が算出)。

「食事を楽しむ人」のために設立されたクラブをルーツに持つダイナースクラブは、飲食業界における問題解決の一助となることを目指し、ポケットメニュー、LINEとの連携のもと、ダイナースクラブの会員基盤を活用した新サービス「ダイナースクラブ ごひいき予約」をスタートした。

「ダイナースクラブ ごひいき予約」は、直前キャンセルによって生じた飲食店の空席をダイナースクラブが買い取り、会員に対し「LINE」で飲食店の空席をリアルタイムに告知・再販、ポケットメニュー社が運営する「ポケットコ ンシェルジュ」を通じて、予約・決済ができるというサービス。

目当ての店の予約ができなかった場合にも、他のレストランを紹介するリコメンド機能を備えており、食との親和性が高いダイナースクラブの会員基盤と「LINE」の即時性、名店とのネットワークと事前決済機能を特長とする「ポケットコンシェルジュ」、それぞれの強みを活かしたサービスを展開する。

サービス開始時には、NARISAWAや日本料理 龍吟、青空(はるたか)など人気店16店が参加。

1年後には100店舗をめどに、東京を中心に京都、大阪など地方にも参加店を増やしていく。

今後は、顧客の居住地や位置情報に合わせた店舗告知の配信や、人気シェフによるリコメンド機能の追加などを予定している。

<ポケットコンシェルジュの戸門慶代表取締役、西村常務、田畑上級執行役員>

同社の西村智博・常務は、「キャンセルを抑制するのではなく、直前キャンセルが起きてしまうことを前提にしている。会員に向け、予約の取りにくい有名店にまるでごひいき客のように直前でも席を確保できるサービスを提供することで、レストランの損失を減らし、会員にも新たな付加価値を提供する。レストランの直前キャンセルの再販という新しい市場を開拓する」と説明。

LINEの田端信太郎・上級執行役員は、「LINEのインフラとしての機能を生かし、キャンセルがあれば、行ってみたかったレストランの予約がとれることを即時に告知。他社の告知の事例で10分程度で情報がLINE利用者に開封されていることもあり、メールやHPでの周知に比べ速く、的確に情報を届けることができる。今回のサービスで成功事例を積み重ね、ホテルや人気美容室での直前キャンセルの再販などにも応用したい」と話している。

■「ダイナースクラブ ごひいき予約」
https://gohiiki.jp/

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