日清食品/Suica活用し経費精算効率化、年間4100万円コスト削減
2017年09月08日 15:20 / IT・システム
日清食品ホールディングスは9月8日、東日本旅客鉄道 (以下、JR東日本)と共同開発した「Suicaの利用履歴データを活用した経費精算サービス」と「UCエクスプレスコーポレートカード」(以下、EXコーポレートカード) を利用した日清食品グループ独自のシステムにより、経費精算作業の大幅な効率化を実現した、と発表した。
日清食品グループでは、以前から経費精算業務の負荷低減を求める声が高かったため、当初EXコーポレートカードを導入。これにより、社員、経理部門の作業負担にうち、社員の経費立て替えが不要になり、EXコーポレートカードの利用実績データを活用して入力作業が簡単になった。また、使用した経費の全データが自動配信されるのでタイムリーな経費処理が実現した。
次に、JR東日本とSuicaの利用履歴データを活用した経費精算サービスの共同開発をスタートした。Suicaのデータベースから、交通費にまつわる「利用日時」、「経路」、「利用金額」のデータを抽出し、SuicaとEXコーポレートカードの両データを重複せず適切に処理する日清食品グループ独自のシステムが完成した。
2012年にビジネスモデル特許を取得したこの仕組みは、日清食品グループの事業会社7社ですでに導入が完了しており、対象となる約1200名について削減された労働時間は、年間で約8300時間になる。
さらに、社員が使用した経費実績をデータとして直接入手できることで、経費使用の透明性や正確性が確保されるうえ、経費の妥当性を調査するための監査データとしての活用が可能となり、コンプライアンスの向上にも貢献している。
この仕組みを導入したことにより、経費精算に関わる事務コストの削減、EX-ICの利用による新幹線割引運賃の利用などの効果で、日清食品グループ全体として年間4100万円のコストダウンを実現した。
同サービスは、5月よりキユーピーにも導入され、本格的な運用を開始。さらに他の企業にもサービス展開を拡大する。
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