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花王/2018月12月期、アジア事業好調で増収増益

2019年02月04日 09:30 / 決算

花王が2月4日発表した2018年12月期の連結決算は、売上高1兆5080億700万円(前期比1.2%増)、営業利益2077億300万円(1.4%増)、税引前利益2072億5100万円(1.4%増)、親会社の所有者に帰属する当期利益1536億9800万円(4.5%増)となった。

<花王本社>
花王本社

売上高は、日本において、新製品・改良品の発売、販売促進活動のさらなる強化等に取り組んだが、売り上げはわずかに減少した。

海外では、売り上げは前期を上回った。ケミカル事業では、天然油脂価格の下落に伴う販売価格改定等が影響したが、高付加価値化を進め、前期を上回った。

利益面では、減価償却費が増加したが、マーケティング費用の効率化やアジアのコンシューマープロダクツ事業の増収効果により、増益を計上した。

セグメント別にみると、コンシューマープロダクツ事業は、日本は微減だったが、アジアが伸長した。

前期比1.4%増の1兆2329億円、営業利益1757億円(対前期27億円増)。

化粧品事業は、デパートチャネルで展開しているカウンセリング化粧品の「SUQQU」や「RMK」、セルフ化粧品では、低刺激で和漢植物エキスを配合した「フリープラス」、乾燥性敏感肌ケア「キュレル」の売り上げは、好調に推移した。

また、2018年9月に改良した土台美容液「ソフィーナiP」は、多くの消費者に受け入れられ、順調に売り上げを伸ばた。好調なアジアでは、中国を中心に売り上げは大きく伸長した。

売上高は、前期に対し5.0%増2996億円、営業利益277億円(対前期147億円増)。

スキンケア・ヘアケア事業は、「ビオレ」が日本、アジアで順調に売り上げを伸ばしたが、米州では、競合品の激しい攻勢を受けた。

ハンド&ボディローションの「ジャーゲンズ」は米州で順調に推移した。

ヘアケア製品では、日本で、革新的な次世代型の白髪ケア「リライズ」ブランドを立ち上げ、好調に推移。

日本やアジアのスキンケア製品の増収効果があったが、欧米の構造改革費用を計上したことにより利益面は苦戦した。

売上高は、2.6%増の3414億円、営業利益488億円(対前期5億円減)。

ヒューマンヘルスケア事業は、ベビー用紙おむつ「メリーズ」は、日本では製品の改良を行い、サンプリング等の販売促進活動を強化して、消費者からの支持は拡大したが、2019年1月から中国で施行の新電子商取引法の影響で、中国での転売を目的とした需要が大きく減少し、売り上げは前期を下回った。

売上高は、4.8%減の2677億円、営業利益は、ベビー用紙おむつの売り上げ減少や原材料価格の上昇、減価償却費の増加により、279億円(対前期65億円減)。

ファブリック&ホームケア事業は、衣料用洗剤「アタック」は、「洗たく水を抗菌水に変える」という価値伝達の強化を図り、柔軟仕上げ剤では、高付加価値商品の市場拡大が続く中、「フレア フレグランス」を改良しシェアを伸ばした。

売上高は、2.5%増の3441億円、営業利益は、厳しい競争環境の中、石化原料の価格上昇の影響により、712億円(対前期50億円減)となった。

ケミカル事業は、油脂製品では、海外での需要は堅調だったが、天然油脂価格の下落に伴う販売価格調整の影響により、売り上げは減少した。

売上高は、0.8%増の3128億円、営業利益は、海外での油脂製品の伸長と高付加価値化により、最高益を更新し306億円(対前期3億円増)。

2019年12月期通期の連結決算は、売上高1兆5800億円(4.8%増)、営業利益2250億円(8.3%増)、税引利益2250億円(8.6%増)、親会社の所有者に帰属する当期利益1620億円(5.4%増)を予想している。

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