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すかいらーくHD/12月期営業利益182億円、コスト低減・時短協力金が貢献

2022年02月14日 10:45 / 決算

すかいらーくホールディングスが2月14日に発表した2021年度12月期決算によると、売上収益2645億7000万円(前期比8.3%減)、営業利益182億1300万円(前期は230億3100万円の損失)、税引前利益143億2500万円(前期は264億3300万円の損失)、親会社に帰属する当期利益87億4200万円(前期は172億1400万円の損失)となった。

売上収益は、新型コロナウイルスの影響で客数は減少するも、デリバリーやテークアウトは大幅な増収となっている。

利益面では、継続的なコスト低減に加え、時短協力金の貢献もあり、2020年12月期の230億円の営業損失から412億円の大幅な増益となった。

深夜営業廃止による固定人件費・水道光熱費の低減、プロモーション費用の抑制、各種DX推進による店舗生産性の向上、オーナーの協力による店舗賃料の減額、売上歩率への契約変更、本部経費の削減、その他不要不急のコストの執行停止などを実施。原価低減の打ち手としては、食材や商品のモジュール化で1原料当たりのボリュームを増やすことによる仕入れ単価の引き下げ、外注品目の内製化や配送ルート・度の変更などを進めた。結果として、2020年対比で約41億円の販売費および一般管理費の削減および約24億円の原価低減を実現した。

「営業時間短縮に係る感染拡大防止協力金」の2021年12月31日までの申請対象期間のうち、申請が完了した427億円をその他の営業収益に計上している。

デリバリーやテークアウトは、緊急事態宣言およびまん延防止等重点措置などの規制に加え、オリンピック期間中の巣ごもり需要の拡大もあり売上が大幅に増加した。

デリバリーは前期比23%増(2019年比71%増)、テークアウトは18%増(2019年比148%増)、全体に占める売上比率は23%となった。2021年12月末現在、約2400店でデリバリーサービスを実施、一都三県のエリア世帯カバー率は94%に達している。

2022年度は、既存店でのデリバリー事業を拡大。配達アプリの改善、デリバリーの最低注文価格の引き下げなどに取り組み、より個食ニーズに対応する。

同日行われたWEB決算説明会で谷会長兼社長は、「コロナ禍が始まったばかりの頃は店内飲食の代替だったデリバリーが、夕食などを楽しむ手段へと顧客ニーズが変わっている。メニューもイートインのコピーから、デリバリー専用商品の開発を行い、より充実させていく」としている。

店舗開発は、2008年に北海道から撤退した「バーミヤン」について、マーケットニーズに合わせた改革を進め、2021年7月に約13年ぶりに北海道札幌市に出店した。「から好し」も北海道に初出店している。新規出店40店舗、ブランド転換73店舗、店舗改装106店舗を実施した。2021年12月末で計3098店舗。

次期は、売上収益3360億円(27.0%増)、営業利益100億円(45.1%減)、税引前利益75億円(47.6%減)、親会社に帰属する当期利益40億円(54.2%減)を見込んでいる。

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