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F&LC/10~6月、国内スシロー事業大幅減益で営業利益35.9%減

2023年08月07日 11:00 / 決算

あきんどスシローなどを展開するF&LC(フードアンドライフカンパニー)が8月7日に発表した2023年9月期第3四半期決算によると、売上収益2189億1400万円(前年同期比3.3%増)、営業利益79億3300万円(35.9%減)、税引前利益72億400万円(29.2%減)、親会社に帰属する当期利益56億7200万円(8.1%増)となった。

<フードアンドライフカンパニー>

国内スシロー事業の売上収益は1497億1800万円(10.8%減)、セグメント利益は27億3000万円(76.4%減)だった。円安や水産資源の減少等による食材の調達コスト、物流費、地代、人件費、設備・建設資材の高騰など、飲食業を含めて事業会社を取り巻く環境の変化はこれまでに無いほど急激で大きなものがあり、2022年10月1日から、国内におけるスシロー全店において、価格の改定を行った。

2023年1月には、スシロー店舗における迷惑動画がSNSにおいて掲載され、拡散された。このような行為は、お客へ安全・安心な「おすし」を提供する上で、お客との信頼関係を損なう重大な事案であると重く受け止めている。信頼回復に向けて、対象店舗において、すべての湯呑の洗浄、しょうゆボトルの入れ替えを実施し、今後の防止策としては、テーブルに備え付けの食器や調味料に不安を感じた場合の消毒済のものへの交換、全国の郊外型店舗に対してアクリル板の設置の実施などを行った。

また、2023年5月31日から、「お客さまの声をカタチに」をテーマに、最も手頃な価格帯の黄皿商品を増やし、これまで360円・370円・390円で提供していた黒皿を求めやすい新価格260円・270円・290円に変更し、価格を固定しない白皿を導入した。

海外スシロー事業の売上収益は469億5500万円(84.9%増)、セグメント利益は41億2600万円(441.0%増)となった。海外事業では、新型コロナによる営業規制が緩和され、店内飲食は徐々に回復に向かっている。積極的な事業展開に向けて、中国大陸においては成都の1号店を含め、合計20店舗を出店した。その他の地域では、台湾5店舗、香港4店舗、タイ5店舗と、新規出店を継続し、海外スシロー事業において100店舗オープンを達成した。

また、来店客数の維持・拡大に向けて、食べ比べフェア(中国大陸)、新鮮食材フェア(韓国)、5周年創業祭(台湾)、大大大祭り(香港)、九州フェア(シンガポール)、2周年創業祭(タイ)など、魅力的な販促・マーケティング政策を各地域で継続的に実施した。

京樽事業の売上収益は184億2300万円(14.7%増)、セグメント損失は5億6600万円(前期はセグメント損失14億8900万円)だった。テイクアウト事業では、5月には母の日限定商品「八坂」が好評を得、6月には「週替わりの得する祭」をスタートしました。京樽店舗におきましては、陳列の演出や包材を改良するなど、現場改善にも取り組んだ。また、外商事業では、スーパーなどにおいて冷凍鮨販売が拡大した。

みさきブランドでは、リニューアル店舗である「すしみさき」の売上が好調で、引き続き店舗リニューアルを計画している。また、セルフレジなどのオペレーションを効率化する設備を導入し、人員不足の解消や適切なコストコントロールに努めた。

通期は、売上収益3200億円(13.8%増)、営業利益110億円(8.7%増)、税引前利益95億円(25.6%増)、親会社に帰属する当期利益60億円(66.4%増)を見込んでいる。

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