カッパ・クリエイト 決算/4~6月、改装推進・AI活用も営業利益24.7%減
2024年08月08日 15:34 / 決算
かっぱ寿司を運営するカッパ・クリエイトが8月8日に発表した2025年3月期第1四半期決算によると、売上高178億2600万円(前年同期比1.5%増)、営業利益1億200万円(24.7%減)、経常利益1億4400万円(20.9%減)、親会社に帰属する当期利益1億5200万円(40.5%増)となった。
一部の戦略商品の規格見直しや、創業地の長野県で人気商品である「サラダ軍艦」の発売当時の味を再現した「プレミアムサラダ軍艦」の販売などを通じて、顧客ロイヤリティの向上を図った。また、アクティブシニア向けの優待カードの配布や、一部店舗では税込594円から販売するランチセットの拡充などを実施し、多様な消費者ニーズへの対応を進めた。店舗では、切付・接客技術の向上を推進する切付マイスター・サービスマイスターの育成に注力することで、顧客体験価値の向上を目指した。
新規顧客獲得では、一番人気ネタ「まぐろ」を大切り一貫税込99円で販売するフェアや、「うに」「のどくろ」などの高級ネタを税込110円で販売するフェアを通じて、価格訴求に取り組んだ。また、「かっぱの北海道祭り」や「かっぱの九州・沖縄祭り」と銘打ったフェアを開催し、地域グルメ旅気分を堪能する価値訴求を行い、これらの情報については、タレントを起用したテレビCMなどを通じて発信した。
そのほか、“お肉に真剣”な会社「格之進」とのコラボ商品や「パティシエ・シマ」監修のチーズスイーツなどを販売し、「ブルーロック」や「劇場総集編ぼっち・ざ・ろっく! Re:/Re:Re:」などの人気コンテンツとのコラボ・キャンペーンを実施し、多様な消費者ニーズへの対応を進めた。
また、店舗の認知を広げるため、21店舗にリードサインを設置し、売上高増加効果を確認した。設備投資では、既存店舗の改装投資を16店舗で実施した。改装店舗では、注文専用高速レーンや自動案内システム、セルフレジ、自分のスマートフォンがタッチパネル替わりになる「スマホオーダー」、テイクアウト専用ロッカーを導入し、顧客の利便性向上と店舗の省力化につながるサービスを強化した。
これまで、ロードサイドを中心に出店してきたが、国内の人口動態の変化に対応するため、三大都市圏の駅前立地への出店や不採算店舗の閉鎖・移転など、店舗配置の最適化に努めた。現在、6店舗の出店契約が完了した。また、賃貸契約終了により6店舗の閉店を行った結果、期末店舗数は287店舗となった。DX・AI活用では、新たに自動案内システムを店6店舗(合計272店舗)、セルフレジを1店舗(合計230店舗)に導入し、顧客の利便性や店舗の生産性向上を図った。
通期は、売上高740億6100万円(2.6%増)、営業利益18億3200万円(8.2%増)、経常利益18億2700万円(6.4%増)、親会社に帰属する当期利益14億1000万円(1.0%増)を見込んでいる。
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