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JR東日本/万世橋高架橋にmAAch ecute、9月14日オープン

2013年07月19日 / 店舗

JR東日本ステーションリテイリングは9月14日、千代田区神田須田町の万世橋高架橋に新商業施設「mAAch ecute(マーチエキュート)神田万世橋」をオープンする。同社初のマチナカ商業施設。

<現在の万世橋高架橋>

1943年まで活躍した万世橋駅の遺構と現在も現役で活躍する万世橋高架橋を活用した商業施設。11店が出店する予定で、目標年商は約11億円。主なターゲット層は、周辺オフィスのサラリーマンやOLで、秋葉原を訪れる観光客も想定する。

<完成イメージ>

7月19日、オープンに先駆け開発現場が報道公開された。三井剛社長は「当社として初のマチナカ商業施設。エキュートは駅の活性化の意味も込めた業態だが、今回は周辺地域の活性化の一翼を担う意味を込め、新たにマーチエキュートを開業する」と施設概要を解説した。

<三井社長>

<マーチエキュートのロゴ>

JR東日本が進める駅や駅周辺施設の再開発の一環で、東京駅は復元をしたが、万世橋は再生を目指した。

<開発の位置づけ>

万世橋駅開業の1912年に設置されたホームへの階段と、万世橋駅に鉄道博物館を設置した1935年に設置した階段を活用、旧万世橋駅ホームには、ガラスの箱をイメージしたカフェスペースと二つの屋外デッキを設置した。2つの階段とも、1943年の駅休止以来、70年ぶりに一般使用される。

<施設概要>

<1912年階段>

2階のカフェスペースをつなぐ、2つの階段にあるタテの導線で歴史をつなげ、万世橋高架橋内のヨコの導線で、街の賑わいなど、街とのつながりを目指した。

<中央線が間近に走る屋外デッキ>

屋外デッキは旧万世橋ホームを活用した施設で、両サイドには中央線が走っている。駅のホーム以外で、鉄道が間近に走る姿を見れる場所はなく、商業施設としては、ほぼ日本で唯一のロケーションという。

<1935年階段>

2階の旧ホーム部分には、神田でさまざまな活動を行ってきた一般社団法人非営利芸術活動団体コマンドNが初のカフェを展開する予定だ。そのほか、神田で人気のワイン居酒屋「VINOSITY」が万世橋高架橋内に出店する計画だ。その他の店舗は、今後、発表するという。

<万世橋駅や周辺の歴史を解説>

万世橋高架橋内のアーチを活用して商業施設を設置する計画で、各アーチの入口には、万世橋駅や周辺の歴史を解説する展示を実施。

<旧万世橋駅基礎と交通博物館基礎の遺構>

旧万世橋駅基礎と交通博物館基礎の遺構も展示し、地域の歴史を伝える役割も担う。店舗はアーチ内のスペースを活用して設置する予定で、4坪のアーチが2か所、7坪のアーチが2か所、8坪のアーチが3か所、12~13坪のアーチが12か所ある。

<耐震補強と赤レンガを生かしたアーチ内>

<アーチから見た万世橋>

万世橋高架橋内は、アーチの天井(3m80cm)を生かすため、天井の付帯物を排した。照明は床や壁面の間接照明を使用、空調施設も床に設置し、天井を生かす内装とした。

<神田川沿いに屋外通路を設置>

周辺エリアも楽しんでもらう工夫として、万世橋がかかる神田川を活用した屋外通路「親水デッキ」も設置した。

<臨時に設置したビアアーチ>

周辺地域の活性化を目指した施設のため、9月14日の開業に先駆け、7月22日~8月18日まで、神田麦酒祭りを実施。神田万世橋ビアアーチを設置し、ビアホールを展開する。屋内ビアホールと屋外ビアホールで、合計200席を展開。地域の活性化策として集客を図る狙いだ。

<ビアホールの様子>

三井社長は「エキナカと異なり、マチナカは施設そのものに来てもらう仕掛けが必要となる。今後も、地域と一体となったイベントを実施し、集客力を高めていきたい」と語った。

施設概要
所在地:東京都千代田区神田須田町1
開発面積:約2000㎡(遺構整備面積含む)
店舗数:11店舗
目標年商:約11億円
開発運営:JR東日本ステーションリテイリング

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