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日本、米国、中国の3か国間のネット取引/大幅増を予測

2013年09月30日 / 商品店舗海外経営

経済産業省は9月27日、2012年度電子商取引の市場調査をまとめ、日本、米国、中国の3か国間の越境電子商取引の市場規模・予測等について公表した。

<日本のBtoC-EC市場規模の推移>

2012年の日本国内のBtoC-EC(消費者向け電子商取引)市場規模は、9.5兆円(前年比12.5%増)まで拡大している。

日本、米国、中国の消費者の3カ国間の越境EC利用率をみると、中国消費者の越境EC利用率(57.3%)は、日本(17.6%)、米国(44.7%)の消費者よりも大幅に高い。

越境ECに関する今後の利用意向に関しても、中国の消費者は、越境EC利用経験者の利用意向(86.9%が利用意向)、越境EC未利用者の利用意向(51.5%が利用意向)はいずれも、日本(それぞれ64.9%、10.2%)、米国(それぞれ66.3%、16.5%)と比べて高くなっている。

<2012年 日本、米国、中国相互間の消費者向け越境EC市場規模(推計値)>

日米中の3か国相互間における消費者向け越境EC市場規模は、中国の消費者が日本事業者のECサイトから購入する市場規模は1,199億円、米国事業者のECサイトから購入する市場規模は1,669億円となっており、3か国のなかで最大の市場となっている。

<2020年の日米中間の越境EC市場規模予測 パターン4>

調査結果等に基づき、2020年時点のインターネット利用率、EC利用率と越境EC利用率の発展状況を4通りのパターンを想定し、日本・米国・中国の越境ECによる購入総額合計は、2.3兆円にまで拡大する可能性があるとしている。

今後の大幅な増加が、予想される日本EC事業者の海外進出・越境展開上の課題と解決方針の案を掲げている。

<日本EC事業者の海外進出・越境展開上の課題>

課題はEC事業者が主導して解決できるものと、EC事業者単体では解決が難しいものと、2つのレベルの課題があるとして、消費者からの信頼感の醸成、マーケティング、低い物流品質への対応、顧客対応、決済については、EC事業者が主導して解決できるもの、事業の一環として解決すべきものと考えられる。

これらの課題は、EC事業者による自社の事業活動を通して解決につながるものが多く、一つ一つの課題に対して解決の取り組みを実践していく他はないとみている。

一方、煩雑な通関・検疫への対応や、法規制・行政対応は、EC事業者単体では対応が困難であり、国・行政の役割が期待される部分であり、事業者からは、海外進出にあたっての具体的なガイドラインを望む声も挙がっており、国・行政では、これらについて的確かつ迅速な指針の整備されることが期待されていると分析している。

■電子商取引に関する市場調査報告書
http://www.meti.go.jp/press/2013/09/20130927007/20130927007-4.pdf

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