農水省／トライアルに水産品の不適正表示で是正指示

2023年12月12日 16:23 ／行政

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農林水産省は12月12日、トライアルカンパニー（以下：トライアル）が、生鮮水産物および水産加工品に不適正な表示をし、一般消費者に販売していたと発表した。

同日、トライアルに対し、食品表示法に基づき、表示の是正と併せて、原因の究明・分析の徹底、再発防止対策の実施について指示を行った。

農林水産省北海道農政事務所および九州農政局が、2023年7月21日から11月28日までの間、トライアルに対し、食品表示法第8条第2項の規定に基づく立ち入り検査を実施したところ、北海道の3店舗で原産地や原材料名の表示が不適切だったことがわかった。

スーパーセンタートライアル岩見沢店（北海道岩見沢市）は、生鮮水産物めばちまぐろの原産地について、「台湾産（大西洋）」「台湾産（太平洋）」「台湾産（インド洋）」「太平洋（静岡県産）」であるにもかかわらず、「大西洋（静岡県産）」と事実と異なる表示をした。5月3日から7月21日までの間に、少なくとも64パックを一般消費者に販売した。

また、メガセンタートライアル伏古店（札幌市東区）で、めばちまぐろの原産地について、「韓国産」であるにもかかわらず、「宮城県産」と事実と異なる表示をし、9月15日に2パックを販売。ばなめいえびの原産地について、「インド産」であるにもかかわらず、「エクアドル産」と事実と異なる表示をし、少なくとも9月6日から15日までの間に122パックを販売するといった「原産地」などの不適正な表示を確認したという。

さらに、伏古店が加工し販売する水産加工品しめさばについて、原材料名が「さば、食塩、砂糖、醸造酢」、原料原産地名が「ノルウェー」であることを表示せず、9月15日に1パックを一般消費者に販売した。

農水省はトライアルに対し、販売する全ての食品について、直ちに表示の点検を行い、不適正な表示の食品については、速やかに食品表示基準の規定に従って、適正な表示に是正した上で販売することや、従業員への食品表示制度についての啓発などを指示したとしている。

＜不適正表示一覧＞

店舗名	商品名	違反内容	違反期間及び数量
スーパーセンタートライアル岩見沢店	めばちまぐろ刺身用・解凍	原産地が「台湾産（大西洋）」「台湾産（太平洋）」「台湾産（インド洋）」「太平洋（静岡県産）」であるにもかかわらず、「大西洋（静岡県産）」と事実と異なる表示をし、一般消費者に販売	令和５年５月３日から７月21日までの間に、少なくとも64パック
メガセンタートライアル伏古店	刺身単品まぐろ	原産地が「韓国産」であるにもかかわらず、「宮城県産」と事実と異なる表示をし、一般消費者に販売	令和５年９月15日に、２パック
	バナメイえび	原産地が「インド産」であるにもかかわらず、「エクアドル産」と事実と異なる表示をし、一般消費者に販売	少なくとも令和５年９月６日から15日までの間に、122パック
	刺身用とろかつお	原産地が「太平洋（宮城県産）」であるにもかかわらず、「太平洋産（静岡県）」と事実と異なる表示をし、一般消費者に販売	令和５年９月15日に、３パック
	バナメイ生ムキエビ中	原産国が「インドネシア」であるにもかかわらず、「中国」と事実と異なる表示をし、一般消費者に販売	少なくとも令和５年７月19日から９月15日までの間に、219パック
	刺身単品盛合せ〆さば	原材料名が「さば、食塩、砂糖、醸造酢」及び原料原産地名が「ノルウェー」であることを表示せず、一般消費者に販売	令和５年９月15日に、 1パック
スーパーセンタートライアル屯田店	はらみ刺身用ぶり	原産地が「長崎県産」であるにもかかわらず、「愛媛県産」及び「長崎県産」と表示をし、店頭に陳列	令和５年10月10日に、１パック