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東急コミュニティー/ロボットがエレベーターに自動乗降する実証実験

2020年08月06日 13:00 / IT・システム

東急コミュニティーとCYBERDYNEは8月6日、清掃ロボットなど、今後普及が見込まれるさまざまなサービスロボットがエレベーターで自動乗降が可能となる国内主要メーカー対応型のロボット用エレベーター制御装置を共同開発し、東京都目黒区の研修施設「東急コミュニティー技術研修センターNOTIA」で実証証験を開始した。

<共同開発したエレベーター制御装置>
共同開発したエレベーター制御装置

ビル管理業界では、清掃業務をはじめとした諸業務での深刻な労働力不足と、「非接触」や「密を回避した新しい働き方」への対応が求められている。世の中のロボティクス、AI、IoT等の目覚ましい技術進歩を不動産管理事業に取り入れるため、東急コミュニティーでは、自社研修施設NOTIAを活用しながら、業務の生産性向上、省力化・省人化に向けて、さまざまな技術導入の実証試験やビジネスモデル化の検討を進めていた。

CYBERDYNEは、2018年4月から次世代型清掃ロボットCL02の展開を開始し、商業施設や空港、オフィスビルなどへの導入を進めていた。

<エレベーターを自動乗降するCL02>
エレベーターを自動乗降するCL02

清掃ロボットは、上下階の移動に人の手が必要となるため、特にオフィスビルやホテルなど階数の多い建物では、ロボット単独でエレベーターを自動乗降し移動する機能の実装が求められてきた。

また、エレベーター業界では各メーカー共通の規格や方式は定められておらず、ロボットのエレベーター制御装置を開発しても従来はエレベーターとロボットのメーカーごとにカスタマイズを行う必要があった。

そこで、東急コミュニティーとCYBERDYNEは、共同でエレベーターとロボットを連携するための仕様を確認し、国内主要5メーカー(三菱電機、日立、東芝、フジテック、オーチス)に対応できる汎用性の高いロボット用エレベーター制御装置の開発を進めた。

今回、NOTIAに制御装置を設置し、稼働中の日立製エレベーターとCL02との連動検証を行い、その有効性を検証した。今後は、同施設での夜間無人清掃実験や、東急コミュニティーの他施設での実証を順次進め、その他4社のエレベーターについて連携確認などをする予定だ。

東急コミュニティーとCYBERDYNEは、この国内主要昇降機メーカー対応型のロボット用エレベーター制御装置の開発により、次世代型各種自律走行ロボットのエレベーター自動乗降を実現し、取り組みに賛同する企業を募る。

ビルやホテルなどにおいて、さまざまなロボットが建物の全てのフロアを安全かつ自由に行き来することのできる、人とロボットの理想的な共存環境を創出するとともに、高い技術力に裏付けられた安心・安全な建物管理環境の実現を目指す。

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