ネスレ日本／トラックの位置情報取得し輸送効率化

2023年06月13日 11:30 ／ IT・システム

三井情報は6月13日、ネスレ日本が利用する「FourKites（フォーカイツ）」の導入を支援し、2023年6月から本番稼働が開始したことを発表した。

＜利用イメージ＞

「FourKites」は貨物の輸送状況を可視化し、到着遅延を早期に予測するクラウド基盤。これを導入することで、荷物状況の確認作業が効率的に行えるほか、荷下ろし前のトラック待機時間削減による輸送効率の向上、貨物輸送や調整に必要な人員配置の見直しなどの効果が期待できる。

三井情報はネスレ日本と共に、国内における「FourKites」を活用した物流の可視化を加速させ、運送業界の2024年問題に向けた課題解決を推進していく。

ネスレ日本には、顧客サービスレベルの向上を目的として、工場から出荷される商品の輸配送状況の可視化と、輸送トラックを有効活用するために工場や納品先での待機時間の把握を確認できる仕組みが必要だった。さらに2024年4月から運送業に対する働き方改革関連法が適用されることに伴い、トラック運転手の労働時間の制限や人材不足による物流の混乱への対策が急務となっている。そこで、従前より海外拠点（Nestle Ltd.など）で利用していた「FourKites」を国内に導入した。

国内で「FourKites」がトラックの位置情報を把握するには、トラックの位置情報を取得するためのスマートフォン向けアプリケーション「CarrierLink」が必要。そこで三井情報は、追跡可能なトラック台数を増やすために不可欠な「CarrierLink」のローカライズおよびユーザートレーニングなどを行い、ネスレ日本がスムーズに運用開始できるよう支援した。今後、ネスレ日本では運送事業者のトラックドライバーが携帯するスマートフォンへ「CarrierLink」のインストールを促進するキャンペーンを実施し、追跡ができるトラック台数のさらなる増加につなげるという。