トッパン/スマートシェルフ管理システムで複数店舗の商品ID管理など一元化
2024年09月13日 13:11 / IT・システム
TOPPANデジタルは2025年4月から、流通・小売店舗向けに、ICタグを活用した「スマートシェルフ管理システム」の提供を開始する。
システムの活用により、流通・小売店舗による消費者行動のマーケティングデータの把握と、スマートシェルフを活用した販促活動を支援する。
スマートシェルフは、消費者が棚からICタグ付き商品を手に取ると、棚上のアンテナにより商品が取られたことが認識され、商品の個別情報を自動認識できるシステム。
流通・小売業界では物流在庫管理用途でICタグを活用したスマートシェルフの導入が進められてきたが、昨今では消費者体験の向上を目的に、店頭における消費者行動に基づいた商品情報の取得や関連コンテンツ配信など商品の販促用途での導入ニーズが高まっている。
スマートシェルフ管理システムでは、「商品ID・店頭機器・配信コンテンツの一元管理」が可能となり、これまでのスマートシェルフでは個々に配信データを登録管理する必要があったが、システムにより商品ID・店頭機器・配信コンテンツの一元管理ができる。
1店舗・1セットでの簡易導入だけでなく、複数店舗・複数セットでの本格導入にも対応可能で、複数拠点の商品ID管理や販促用配信コンテンツの切り替えなどが容易になる。
また、「消費者の個別行動に応じたデータ収集」もできる。スマートシェルフでは、消費者がICタグ付き商品を手に取ると、棚上のアンテナにより商品が取られたことが認識され、商品の個別情報がデジタルサイネージ上に表示される。システムはスマートシェルフのICタグからの情報に基づき、消費者が商品を手に取った回数や日時のデータを収集・可視化し、管理システムで集約する。商品毎のデータを管理画面からリアルタイムで確認可能だ。複数拠点のデータを収集し、人気商品の把握や商品の陳列配置の見直しなど精度の高い分析に貢献する。
さらに、「タグの種別やリーダなど導入先のニーズに合わせてカスタマイズ」に対応。スマートシェルフで利用するICタグはUHFとNFCの周波数を問わず対応する。システム導入にあたり、国内外の各種リーダ機器(低出力、高出力)やアンテナ、各社機器との連携など、商品対象物にあわせたカスタマイズが検討できる。また、システムの導入に合わせてスタッフによる関連機器のコンサルティングやサポートも可能だ。
2020年からTOPPANは、流通・小売業界を中心とした商品の販促活動の一環としてスマートシェルフの販売・提供を開始し、導入企業に合わせた筐体の開発やコンテンツの配信、マーケティング戦略の支援などを行ってきた。しかし、現在販売・提供しているスマートシェルフの主流は個々に配信データを登録管理する必要のあるスタンドアロン型であり、多店舗展開を行う流通・小売り店舗など、台数や導入店舗が増えるほど、運用更新の手間が増えていくのが課題だった。
この課題に対し、スマートシェルフの商品ID・店頭機器・配信コンテンツを複数店舗で一元管理可能な「スマートシェルフ管理システム」を開発。システムの提供を通じて、スマートシェルフを活用した販促活動の支援をより推進する。
仮価格は、一式50万円からで、システム構成、アンテナ、リーダ機器構成により異なる。PC機器、設置導入サポート費用は含まれない。
TOPPANデジタルは、システムをアパレルや書店など既にICタグが実装されている流通・小売店舗を中心に提供する。また、展示会やモデルルームなど商品を消費者に紹介する会場・施設への展開も実施し、システムの提供や関連受注含めて、2026年度に10億円の売上を目指す。
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