イーアス高尾/配送ロボットを活用した実証実験、館内の物流効率化を目指す
2025年04月09日 10:06 / IT・システム
QBIT Roboticsと大和物流はこのほど、大和物流が館内物流業務※を担う商業施設「iias高尾(イーアス高尾)」(東京都八王子市)で、配送ロボット「DR2」を用いた実証実験を実施した。
※複数のテナントに対し、荷物の配達・集荷を一括して行う業務を指す
<実証実験の様子>
配送ロボットの安全性や運用の課題を確認し、将来的な物流効率化の実現可能性を検証することを目的としたもの。人口減少に伴う人手不足が深刻化する中、大和物流では持続的かつ安定的な運営モデルの構築が重要な課題となっていた。
今回、不特定多数の来館者が行き交う環境で、配送ロボット走行時の安全性を検証。ロボットを活用したテナント向け配送業務サービス自動化の可能性も確認した。その後、配送ロボットを館内配送業務に活用する際の課題を抽出している。
実証では、ロボットが荷捌き場からバックヤード、館内共用部を経由し、3店舗への小型荷物の配送を実施。インフォメーションカウンターから館内共用部およびバックヤードを経由し、防災センターまで拾得物を配送した。
ロボットには、人が近づいた際に音や光を発する装置を装着。来館者への注意喚起を効果的に行ったことで、非常停止などのトラブルは発生せず、安全性が確認できたという。
施設バックヤードから館内共用部へ出る際のドアの開閉については課題が残ったものの、ドアの自動開閉を可能にするロボットのカスタマイズ条件を確認することができた。
また、売場への配送については、店舗レイアウトを見直すことで店舗内部への配送が可能となることを確認した。
<施設外観>
■実証実験の詳細
実験名:配送ロボット「DR2」による店舗配送実証実験
実施場所:東京都八王子市東浅川町550-1 イーアス高尾
実施期間:2025年1月28日~30日
■QBIT Robotics
https://www.qbit-robotics.jp/
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