イオンスタイル検見川浜/目標客数400万人、旧イズミヤをシニア対応店舗に

2017年11月20日 20:19 / 店舗レポート

イオンリテールは11月23日、JR検見川浜駅前の旧「イズミヤ検見川浜店」を「イオンスタイル検見川浜」としてリニューアルオープンする。20日、関係者向けに内覧会を開催した。

<イオンスタイル検見川浜>
イオンスタイル検見川浜

1973年以降に団地やマンションが分譲された「海浜ニュータウン」内のJR検見川浜駅前に立地する店舗で、5月10日に閉店した旧「イズミヤ検見川浜店」を一新した。

若々しく年齢を重ね、ゆたかな知識と経験を持ちながら、人生をさまざまスタイルで楽しんでいる時代の年長者「グランド・ジェネレーション(G.G)」に対応したイオンスタイルとなることで、年間客数400万人を目標とした。

店舗から500m圏内にはマンション戸数約6600戸があり、入居時30代前後だった60~70代が多く住んでいる地域。

1次商圏は、検見川浜駅周辺の千葉市美浜区の真砂エリア、磯辺エリアとした。1km圏内には2万3000世帯・5万5000人が居住し、65歳から74歳までの人口構成比が17.8%となっている。

居住者の90%以上が、団地やマンションに住んでいるのが特徴となっている。

<店舗周辺はマンションが隣接>
店舗周辺はマンションが隣接

検見川浜のG.G世代に日頃、関心があることや好きなことを聞いたところ、自身の健康や友人とのコミュニケーションとの意見があったため、「健康」「コミュニティ」をキーワードに商品・サービスを再構築した。

美浜区の中央部に立地し、同店を中心とした半径3km以内には、「イオン稲毛店」「イオン幕張店」「イオンマリンピア店」「イオンスタイル幕張新都心」の4店が営業している。

津久間利治店長は、「地域に根差した店舗を目指し、従業員とお客さまとのコミュニケーションが生まれる店舗とすることで、他のイオンとは違うと言われる店にしたい」と語る。

直営店舗面積は約9650m2、専門店は約5030m2で、総合スーパーを核店舗に箱型のショッピングセンターを形成する。地下1階~地上4階までの5フロアで衣食住のフルラインナップを提供する。

旧イズミヤから親しまれていた、銀行、理容、修理サービス、クリニックの7店は改装期間中も営業を継続し、和菓子店、婦人服専門店、眼鏡店など6店は、G.Gのコンセプトに合わせてフロアを移転してリニューアルした。

親しみがあり、固定客がいる店舗をしっかりと残すことで、旧イズミヤの利用者が使いやすい店舗構成とした。旧イズミヤの従業員200人のうち、再雇用を希望した110人も引き継いでいる。

<1階入口にはベーカリーとイートインを設置>
1階入口にはベーカリーとイートインを設置

1階は「新鮮さとこだわりの食のコミュニティフロア」で、駅側正面入口には、40席のイートインコーナーと隣接してコーヒーを提供するイオンドリップ、ベーカリーを配置した。

店内で焼き上げた税込108円、162円均一のパンやしらすを使用した「モーニング丼」(537円)などを提供する。

ベーカリーに続く惣菜売場には、量り売り惣菜専門店「リワードキッチン」を配置した。

惣菜売場に隣接して壁面には、鮮魚部門でも販売する魚を使用した海鮮丼やにぎり寿司を提供する「魚魚彩(ととさい)」を配置する。

<魚魚彩のメニューの一例>
魚魚彩のメニューの一例

魚魚彩は、店内に12席のイートインスペースを設け、魚屋の海鮮丼(1058円)、野菜と食べるサラダ海鮮丼(734円)、本鮪中とろ・赤身入りにぎり寿司(1296円)などを持ち帰りとイートインで提供する。

「美味しそうと思ったとき、注文してすぐに食べることができる」をコンセプトに、手ごろな価格で提供する。

<加工食品売場で介護食もコーナー展開>
加工食品売場で介護食もコーナー展開

青果部門では、旬の野菜や果物の栄養バランスを考えたメニューやおいしい食べ方など、野菜ソムリエが提案する。野菜ソムリエおすすめのレシピは、持ち帰れるよう専用コーナーを設置する。

千葉市美浜区が推進する「地域健康づくり支援連絡会」と連携した「美浜ベジ・アクティブ宣言」に賛同し、区が提唱する「美浜区健康レシピ」も一緒に提供する。

<減塩調味料コーナー>
減塩調味料コーナー

減塩食生活に関心が高まっていることに対応し、加工食品・惣菜・水産売場で減塩商品を強化した。

みそ・しょうゆなど調味料26品目をコーナー展開するほか、惣菜売場では、減塩しょうゆで炊き上げた切り干し大根やひじき煮などの和惣菜を展開する。

有機JAS認定の「有機りんご酢」や女性に人気で牛乳で割ったり、ヨーグルトにかける「フルーツビネガーざくろの酢」を導入した。

飲用酢約20品目のほか、料理酢も品ぞろえすることで、毎日手軽に酢をとることを提案する。

そのほか、健康志向の高まりや美容への関心が深まる中で注目を集める甘酒を拡充した。常温販売のほか、冷蔵保存の黒ゴマや抹茶の食べる甘酒を関東の「イオン」で初導入する。

<甘酒コーナー>
甘酒コーナー

お酒売場では、日本酒の品ぞろえを強化し、全国の有名蔵元の約160品目を展開し、季節のお酒や蔵元直送の生酒を販売する。

千葉県の地酒を約120品目そろえたほか、手軽に飲めるワンカップ酒を多数そろえることで、日本酒のおいしさを提案する。

イオングループのワイン専門輸入商社「コルドンヴェール」の直輸入ワインを中心に約600品目のワインを販売。

自然派ワイン、国産ワイン、千葉県産のフルーツを使用したフルーツワインを提供する。

ワインや日本酒は定期的に試飲会やセミナーを開催し、季節ごとの食に合わせたマリアージュも紹介する。

<ワンカップ酒コーナー>
ワンカップ酒コーナー

地下1階は、「美と健康、日々のライフサポートフロア」で、イオン薬局を配置し、調剤薬局にも対応する。

調剤薬局の待合室は、処方せんを利用しない人が来店しないスペースとなるため、コミュニティースペース「Kemi Cafe(ケミ・カフェ)」を設置した。

<イオン薬局内にコミュニティースペースを配置>
イオン薬局内にコミュニティースペースを配置

ケミ・カフェ内には、足を濡らさずに足湯体験ができるセラミックボール足湯機を導入。靴下を履いたままでも利用できる足湯を気軽に利用できる工夫をした。

お茶を飲みながら、専門スタッフへ健康についての相談もできる。

市や区の行政による健康や福祉に関する情報発信やセミナー、講座も開催する予定だ。

<セラミックボール足湯機>
セラミックボール足湯機

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