養老乃瀧/池袋に「ロボット酒場」AI接客で省人化、若年層獲得も
2020年01月22日 17:20 / 店舗レポート
養老乃瀧は1月23日~3月19日、池袋の「一軒目酒場」店内に「ロボット酒場」をオープンする。1月22日、マスコミ向け内覧会を開催した。
QBIT Roboticsのロボットを導入し、ロボットが接客、ドリンクの提供をする実験店舗。人手不足が深刻化する居酒屋業界で、人とロボットが協働する可能性を検証する。
養老乃瀧の土屋幸生取締役は、「都内の店舗で人を募集しても、2~3年前に比べ応募が2~3割減っている。今回の店は、ロボットの稼働状況、店内オペレーション負荷削減、教育コスト低減などを検証。ロボットが接客する楽しさで、若年層の新規顧客の獲得も期待している」と説明した。
注文方法は、店内レジでドリンクを購入(各1杯税込500円)し、QRコードが記載されたチケットを受け取る。ロボットが働くカウンターでQRコードを読み込ませ、注文すると、自動的にロボットがドリンクを提供する仕組み。
生ビールは約40秒、サワー・カクテルは約100秒で提供でき、人間のスタッフ並みの作業時間となっている。
天井に4つのカメラを設置。顧客の位置、表情、年齢、性別を識別・判断し、ドリンクを作りながら、ふさわしい表情をタブレットに映す。会話も、同じく顧客の属性にあった言葉を発する。顧客の表情で、口角が上がった笑顔が、ロボットのAIへの報酬となり、笑顔がもらえた接客を学習。今後の接客の際に、笑顔が多かったセリフを発するようになるという。
POSと連携し「売上」も評価ポイントとし、成果(接客の良し悪し)を学習。接客スキルを日々向上させていく。ロボットの表情は16パターン用意した。
QBITの接客ロボットサービスは、ロボットが注文を受け、ドリンクを作り提供するため、ホールスタッフの作業軽減が期待できる。人手が必要なのは、主に開店や閉店作業、食材の補充のみとなり、1日当たり0.1~0.3人程度で同店舗を営業できる見込み。1台約700万円で導入できる。
注文後は店内で飲んだり、テイクアウトもできる。メニューは、「生ビール」「スコッチハイロボール」「ロボレモンサワー」「白加賀でつくったロボ梅酒ソーダ」「ロボと泪とカシスとソーダ」「桃色ロボ想い」の6種類となる。
■ゼロ軒めロボ酒場
所在地:東京都豊島区西池袋1-10-15 1階「一軒目酒場」店内
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