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ヒューリック/セブン&アイと連携、横浜市に「LICOPA鶴見」開業

2021年09月22日 15:20 / 店舗レポート

ヒューリックは9月23日、神奈川県横浜市に地域密着型商業施設「LICOPA(リコパ) 鶴見」を開業する。22日、関係者向け内覧会を開催した。

<LICOPA鶴見>
LICOPA鶴見

神奈川県横浜市に保有するGMS(総合型スーパー)「イトーヨーカドー鶴見店」を、イトーヨーカ堂、セブン&アイ・クリエイトリンクと協業・連携によりリニューアルするもの。ヒューリックは2018年10月に、イトーヨーカ堂を核テナントとする商業施設2棟(イトーヨーカドー川崎店、イトーヨーカドー鶴見店)を固定資産として取得。現在、不動産価値の最大化を企図し、安定的な収益源となる成長ドライバーに位置付ける事業として、大型バリューアッドのプロジェクトを推進している。

LICOPA鶴見の一次商圏は、2km約18万人を想定する。5kmでは、商業集積が多い川崎や横浜が含まれるため3kmまでからの集客を主に見込んでいる。旧イトーヨーカドー鶴見店の平準年のレジ通過客数は約260万人だったが、今回のリニューアルで、年間400万人が利用する施設を目指す。

<LICOPAのロゴ>
LICOPAのロゴ

LICOPAは、地域生活の新しい拠点、日常生活の交流 HUB「Life Community Park」のコンセプトのもと、人と人との交流や出会いを生み出す「まちの公園」のような、コミュニティの中心地となる場所を目指した商業施設。施設名称は、「Life Community Park」のコンセプトを集約した造語で、地域のお客からこれからも親しまれ愛される施設を目指し、名称には読んだ時の可愛らしい音の響きをもたせた。ロゴには、見た時の明るく元気な色使いを採用した。

ヒューリックは、商業施設開発事業では後発のため、今後、近隣型ショッピングセンターの開発に注力する予定だ。近隣型SCでは、「LICOPA」の名称を付して展開することも検討している。

<中央の吹き抜け空間を広場として活用>
中央の吹き抜け空間を広場として活用

LICOPA鶴見には、日常生活をより豊かに彩る、計33店舗が出店する。天候を気にせず家族とゆったり楽しむ、友人と集まってリフレッシュする、暮らしをもっと快適にサポートする、さまざまなニーズに対応できる店舗を幅広く集めた。主要店舗の店舗面積は、核店舗のイトーヨーカドー鶴見店約2978.51m2、ダイソー約2300.82m2、無印良品約1656.2m2、デコホーム約961.98m2、ABCマート495.87m2。飲食店では、くら寿司が店舗面積約654.54m2に258席を展開する。

<1階にイトーヨーカドーを配置>
1階にイトーヨーカドーを配置

1階には、イトーヨーカドー、無印良品、ポニークリーニング、サイクルスポット、OWNDAYS(メガネ)、ココカラファイン、日本調剤 リコパ鶴見薬局、QBハウス、スマイルカラー(ヘアカラー)、チャンスセンター(宝くじ)、売るナビ(買取)、GACHA WORLD(ガチャガチャ)、バーガーキング、サーティワンアイスクリーム、おかしのまちおかが出店する。

<2階にはダイソーなどが出店>
2階にはダイソーなどが出店

2階には、ダイソー、くら寿司、ABC-MART、ニトリ デコホーム、ほけんの窓口、佐藤貴美枝ニットソーイングクラブ、美粧ほそや(美容室)、鶴見ジュニア体操クラブ、セイハ英語学院、Pulipa mode(プリントシール機)、学童保育ワオキッズ LICOPA 鶴見園、高林整骨院を配置した。

<クリニックモール>
クリニックモール

また、2階には10月1日から、おおくぼ消化器内科クリニック、鶴見かとう整形外科、つるみチャイルドクリニック、鶴見あさがお歯科の4科目が集まるクリニックモールがオープンし、買い物以外の目的でも利用できる施設を目指した。

<5階の銀座 de フットサル>
5階の銀座 de フットサル

今回、屋上駐車場スペースも改装、駐車台数は679台から515台へ減少したが、新たに、レンタルコート、大会・スクール運営などを提供する「銀座 de フットサル」とBBQ・アウトドアが楽しめる「手ぶら de BBQ」を誘致した。

テナントリーシングに携わったバリューアップ事業部の後藤杏奈部長代理は、「セブン&アイ・クリエイトリンクと協業しテナントリーシングを進めた。旧店舗では、2階の衣料・住居用品の集客が弱かったため、集客力のある大型店舗をそろえた。川崎・横浜にはファッション専門店が多いため、無印良品やABCマートといったアパレルも展開するライフスタイル店舗をそろえた。一次商圏では、40代以下の人口構成比が45%で増加しているため、40代以下の客層に強い店舗を集積した」と語る。

<手ぶら de BBQ>
手ぶら de BBQ

共用スペースでは、1階中央吹抜け部分に全天候型、安心・安全な「まちの公園」として、開放感あふれる芝生広場「PARK」を設置した。子どもから大人、1人から家族・友人との利用まで、さまざまなシーンで楽しく過ごせる芝生広場や遊具を提供する。また、正面の白壁一面には、アーティスト河野ルル氏による高さ9mの施設オリジナルアートを配置。鶴見の木を表現したシンボルツリーは、地域の人々に愛されるように、鶴見ならではのモチーフを描いた。

PARKには、地域の人々と一緒にデコレーションした、世界に1つだけのオリジナルピアノ「LICOPA PIANO」を設置した。LICOPA 鶴見のシンボルとして、居心地のよい芝生広場に、ピアノの奏でる音色で憩いのひと時を提供する。

<PARKにはピアノを設置>
PARKにはピアノを設置

「PARK」のエスカレーターを挟んだ位置に構える「GARDEN」は、飲食スペースとイベントスペースが一体となった広場。アウトドアな雰囲気の中で食事が楽しめる、公園でピクニックをしているような開放感のあるエリアで、コロナ禍でも安心して利用できるよう、手洗いスペースも併設した。中央に配した象徴的な櫓(やぐら)は、周囲より一段上がったステージ空間となっており、イベントのない通常時は小上がり席として、ファミリーでの利用やママ友会などでも利用が可能できる。

<GARDEN>
GARDEN

GARDEN東側のファーストフードを中心とした3つの店舗意匠は、屋外のキッチンカーを想起させるコンテナデザインを採用。3店舗の目の前に設置した家具は、可動式ベンチ・カウンター席・ピクニックテーブルを採用し、公園のテラス席のような空間を表現した。お客の手に直接触れる家具は、全て無垢材を使用し、植物油と植物ワックスからできた自然塗料で仕上げた。有害な化学物質を一切含まず、食品と同レベルの高い安全性を誇り、小さな子どもが触れても安心な仕様とした。

ヒューリックは、既に保有するイトーヨーカドー福島店、川崎店に加え、四街道店を8月に取得している。これら施設も、活性化策などの検討を進めるという。

■LICOPA鶴見(リコパツルミ)
所在地:神奈川県横浜市鶴見区
鶴見中央三丁目15番30号(住居表示)
敷地面積:14,113.41m2
延床面積:31,935.91m2
構造・規模:鉄骨鉄筋コンクリート造
陸屋根地下1階付5階建
用途:物販・飲食・サービス店舗
竣工:1996年9月(築25年)
https://licopa.jp/tsurumi/

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