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テング酒場上野浅草口店/ベトナム人留学生交流の場新設、人財育成強化

2022年07月28日 16:50 / 店舗レポート

テンアライドは7月28日、テング酒場上野浅草口店内(東京都台東区)の一画に「ベトナムキッチン Enjoy Vietnam(エンジョイベトナム)」をオープンした。

<ベトナムキッチン Enjoy Vietnam>
ベトナムキッチン Enjoy Vietnam
※左からトアンさん、芳澤常務

外国人パートの採用・教育拠点として発足した「グローバル人財センター」所属のベトナム人正社員トアンさんからの 「留学生のために安心できる居場所と交流の場を日本につくりたい」という提案により実現した新業態となっている。

<サッカーなどを楽しめるようTVも設置>
サッカーなどを楽しめるようTVも設置

メイン客層はベトナム人留学生を想定。そのため、本場の味の再現と留学生も通いやすいリーズナブルな価格設定にこだわった。ベトナム人留学生たちの交流の場となることを目的としているため、利益追求よりも彼らが安心して楽しめる居場所づくりに注力していく。

<フォーなど本場の味を再現>
フォーなど本場の味を再現
※テンアライド提供写真

牛肉のフォー(税込み759円)、鶏肉のフォー(649円)、ブンチャー(825円)など約13種類のメニューがそろう。

飲み物もベトナムのビール(550円)を販売する。

<ブンチャー>
ブンチャー
※テンアライド提供写真

量を控えめにすることで、いろいろなメニューを食べられ、価格も抑えて利用しやすいようにしている。

同店のある上野周辺は、語学学校が多く、関東近県からのアクセスも良いことから、設置を決定したという。

<留学生の居場所と交流の場>
留学生の居場所と交流の場

同社は、天狗やテング酒場といった飲食店を約100店舗運営している。コロナ前から人手不足が大きな課題となっていた。2017年頃より、ベトナム人留学生がアルバイトに増えてきたことなどから、ベトナム人のトアンさんを正社員で採用。マニュアルをベトナム語でも用意し、ベトナムの日本語学校で採用活動を行うなど人財育成を進めてきた。

今年4月、より外国人パートの採用・教育を強化するため、同店内に「グローバル人財センター」を開設。ベトナム人パートの採用・教育拠点として「テング酒場上野浅草口店」の一部を改装し、事務所を新設した。

メンバーは正社員5人(日本人1人、ベトナム人4人)で構成している。

<調理、ホールなどを店舗配属前に学ぶ>
調理、ホールなどを店舗配属前に学ぶ

店舗数が最も多い業態である「テング酒場」で教育を行い、調理、ホール、日本の文化・習慣など2~3日(1日約4時間)トレーニング。毎日10~20人が参加している。毎月100人前後を人材枯渇店舗に送り出しており、4~6月で約400人がトレーニングを受けた。

同社パートの4人に1人が外国籍であり、そのうち約9割がベトナム人だったことから、特にベトナム人留学生のサポートを拡充している。

また、センターで教育を受けることにより、ベトナム人同士の交流が生まれるため、新規パートの心理的な安全網になっており、各店舗で直接雇用するより、センターを通じて配属したスタッフのほうが定着率も高いという。

芳澤聡常務取締役管理本部長は「ベトナム人正社員のおかげで、SNSなどを使ったベトナム人コミュニティーの紹介を通じてパートが集まり、採用面で非常に助かっている。今後、国籍に関係なく優秀な人財には店長・副店長、本部の人事や経理での正社員登用なども行っていく」と説明している。今春、2人のアルバイトが専門学校を卒業し、正社員として入社している。

コロナ禍でスタッフの入れ替わりが激しくなっており、今後は教育期間を短くするため、モバイルオーダー、タッチパネルオーダーも導入するなど、スタッフが覚える業務をDXで減らし、負担を軽減したい考えだ。

さらに、同社では福利厚生の一環として、各業態で数種類の定食を約200~250円、おかわり自由で食べられるようにするなど、給与面以外でもスタッフのサポート充実を図っている。

<外国籍スタッフのサポートを強化していく>
外国籍スタッフのサポートを強化していく

■ベトナムキッチン Enjoy Vietnam
所在地:東京都台東区上野7-2-4 FUNDES上野4階「テング酒場上野浅草口店内」
オープン日:7月28日

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