流通ニュースは、流通全般の最新ニュースを発信しています。





東芝テック/次世代スマートストアをオープン、省人化目指し実証実験

2023年12月13日 18:09 / 店舗レポート

東芝テックは12月15日、千葉県習志野市に次世代スマートストア「NEXMART 01 GO(ネクスマートゼロワンゴー)」をオープンする。13日、メディア向け内覧会を開催した。

<店舗外観>

京成本線「京成大久保駅」の北側にある大久保商店街に出店。デリカテッセンや飲料、日用品などを約6000SKU取りそろえた。「未来の小売店」をコンセプトに、チェックアウトシステム、防犯システム、パーソナルレコメンデーションなど、東芝テックが実用化を目指すさまざまな最新ソリューションを設置している。

店舗運営の自動化・省人化を実現する技術を導入した約250m2の店舗を、1人で営業できるようにする予定。店内のカメラ設置台数は約40台。期間限定の実証実験店舗で、半年ごとに新たな技術を順次投入していく。顧客の潜在ニーズを探りながら、メーカー、卸、流通・小売業、その他パートナー企業とともに新たなソリューション、オペレーションを試す共創の場としても活用する。

<千代センター長>

店舗について、千代豊 リテール・ソリューション事業本部 ソリューション企画開発センター長は「2020年に品川でショールーム(TEC 01 SIGHT SHOWROOM)を展示したが、ショールームという枠を超えることはできなかったため、実店舗で顧客に体験して頂きながらソリューションをブラッシュアップしたいと考えた。新しい流通スタイルを構築するお店だ。

繁盛店を作り上げる中で、飲料や加工食品だけでなく、総菜・寿司なども取り扱う。さまざまな新技術を導入し、この店でどれだけ省人化できるかを実験していく」と説明する。

<AI防犯システム>

オープンに合わせて導入するソリューションの第1弾として、セルフレジにおける不正を検知し、ロスを防ぐ「AI防犯システム」を用意。不正と判定する行動をAIに指定し、会計時にカメラの映像から消費者の行動を分析することで効率的に検知できるソリューションだ。

スキャンが済んでいない商品の袋詰めや商品をカゴに残したままでの会計、未会計での退店などを検知可能で、セルフレジの防犯対策を強化。不正を感知した場合はバックヤードに設置されている画面に判定結果が表示される。

<会計時に画像認識技術を活用>

会計時の商品登録に画像認識技術を用いる「チェックアウトシステム」も導入予定。商品のパッケージ(形状)をもとに商品を特定し、登録を行う。バーコードを読み取ることでも登録可能で、会計のスピード向上・フリクションレス化に貢献する。

システム導入時に商品情報を予め記録する手間が発生するが、これについて千代センター長は「システムを実運用する上での課題だ。店舗に負担をかけないため、ゆくゆくは弊社のセンターで商品画像を一括で登録し、各小売業の負担を減らす必要があると考えている」と話す。

画像検知についてはAIの苦手分野でもあるため、現状だと生鮮食品などの画像登録は難しいという。バーコード認証と併用することでスムーズに会計できる。

<リモート年齢確認>

セルフレジでも年齢確認が可能。レジに付属したカメラ映像をコールセンターのオペレーターが確認し、必要に応じてレジ側との通話もできる。また、顔認証決済も導入し、事前に本人確認を行うことで酒販売の年齢確認も自動化する。

<店内の様子>

店内のサイネージは動画をただ再生するだけでなく、店内放送と連動して映像を一斉に切り替え配信可能だ。

■NEXMART 01 GO
所在地:千葉県習志野市大久保1-28-9
最寄駅:京成本線
店舗面積:約250m2
営業時間:24時間
チェックアウト:セルフレジ5台

■東芝テックの関連記事
東芝テック/次世代スマートストアをパートナー企業と共同出店

関連記事

店舗レポート 最新記事

一覧

最新ニュース

一覧