ワークマン／池袋に子ども服の新ブランド導入、全国で初年度売上目標30億円

2024年03月05日 16:10 ／店舗レポート

ワークマンは3月5日、「＃ワークマン女子池袋サンシャインシティアルパ店」（東京都豊島区）に、新ブランド「Workman Kids（ワークマンキッズ）」をインショップ形式で出店した。

＜店舗入口にKids売場新設＞

新ブランド「Workman Kids」は、既存の高機能・低価格な大人向けウェアを身長120cm～150cm向けにリサイズしたもの。今回参入したベビー・子ども服市場は2022年度で約8200億円規模と言われており、その中で同社は身長120cm～150cm向けウェアの市場が半分の約4000億円規模と仮定。将来、このうち5％となる約200億円を売上にしたい考えだ。

年内にショップイン計7店舗、9月から全国でも一部アイテムを展開し、合計で初年度売上目標30億円を目指す。

＜林部長＞

新ブランドについて、林知幸営業企画部兼広報部部長は「＃ワークマン女子が2020年にオープンした当初から子ども服が欲しいとの要望があった。大人用と同じ生地を使うことで大量生産の幅が広がり、製造時のコストダウンにもつながる。他の製品にもどんどん広げていく。将来、子ども服の購入で『ワークマンという選択肢があるよね』と言われるまで成長したい」と説明した。

＜既存品を子供向けにリサイズ＞

都内初出店となる池袋のKids売場では、2月22日にオープンした「＃ワークマン女子イオンモール沖縄ライカム店」（沖縄県中頭郡）同様、Kids製品をフルラインアップの30品目で展開する。従来、マネキンを展示していた場所にKids製品の売場を設けた。沖縄ライカム店同様、Kids製品だけで初年度売上約7000万円を見込む。

＜大人用／子ども用比較＞

Kids専用に始めから開発したアイテムは一つもない。既存品の開発で培ってきた高品質の生地を子供向けにも活用している。大人向け製品は比較的無地のデザインが多いが、Kids製品は柄ものなど子供が好むカラーバリエーションを取りそろえた。価格は大人用の6割～7割程度に抑えている。現状、靴の子ども向けPB品はまだ無いが、今後開発を検討しているという。

ポケットの位置などは大人用とまったく変わらない一方、児童が着用することから安全面・実用性を考慮して、首元の紐や腰のベルトループを取り除いたりするなど、細かな仕様変更を行った。

＜新商品にランドセル登場＞

また、6月からEC限定（店舗受取）で、ランドセルの形状をした新商品「ESスチューデントデイパック」（税込8800円）を発売する。カラーは現在、黒1色のみ。防弾チョッキやビジネスバッグなどにも使われる「バリスティックナイロン」を生地に選定。アルミステー内蔵で体への負荷がかかりにくく、防水カバーも付属した。四方向全てに反射材も搭載している。

ランドセルについて、林部長は「ウェブ限定で試験的に導入する。同調性を重視する日本人が多く、革ランドセルが圧倒的に多い中で一石を投じる商品だ。反響をしっかり検証しながら、市場や生活行動の分析を続けて慎重に販売していく」と述べた。

このほか、同社が目指す海外展開に向けた進捗については、「先日の沖縄ライカム店のオープン時に台湾のインフルエンサーを18人招いたが、台湾は高温多湿で雨も多いことから、レインウェアの性能に感動してもらえた。海外出店はまだ先だが、足掛かりを得ている。

特に台湾はネットが力を持っており、オープン前の話題化・認知化が必要だ。需要が高まった状態で出店しないと上手くいかず、日本でも人気らしいという風評だけでは失敗する。インフルエンサーを通じて話題化して、日本にしかないブランドだから出店して欲しいと思ってもらえるまで、まだ2年以上はかかると思う」と語った。

＜林マネージャー＞

ランドセル開発を担当した林邦彦製品開発部マネージャーは「当社は作業服を展開する中で高機能カバンのノウハウも積んできており、2023年に中高生向けのカバンをひっそりと発売したところ、好評だったことから、児童向けのランドセルも開発した。価格が高いゾーンになるため、ネットで販売してフランチャイズ店の在庫にはしない。今後の売れ行きを見てマイナーチェンジする。

今の小学生が実際に携帯しているタブレットなどを参考にしながら収納スペースを用意した。高価格帯の本革ランドセル商戦が終わるタイミングで売り出す。市場最安値は狙っておらず、価格と品質のバランスを重視している」と説明した。

■＃ワークマン女子池袋サンシャインシティアルパ店
所在地：東京都豊島区東池袋3-1-2 サンシャインアルパ2階
TEL：03-3988-5588
営業時間：サンシャインシティアルパに準ずる

取材・執筆　古川勝平

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